染谷将太、単独インタビュー「歌舞伎町を舞台にピンク映画をやらないかと」
「お前、お前があっちゃんと……。なんでお前があっちゃんの恋人なんだ!! というのは周囲から結構言われましたね」

 と、笑う染谷将太さんの最新主演作『さよなら歌舞伎町』が公開中。女子SPA!では染谷さんに単独インタビューしました!

 昨年は映画だけでも『WOOD JOB!(ウッジョブ)〜神去なあなあ日常〜』、『寄生獣』など、実に9作が公開に。

 2015年も『さよなら歌舞伎町』を皮切りに、『寄生獣 完結編』、『ストレイヤーズ・クロニクル』等、話題作が続く、今もっともホットな染谷さんが本作で演じるのは何と歌舞伎町のラブホテルの店長・徹役です。

◆まだ脚本もないうちに、出演を即決

 物語は徹が朝ホテルへ出勤し、ホテルを出るまでの1日を、歌舞伎町で生きる人々のドラマを織り交ぜて描く群像劇。

 初共演となったあっちゃんこと前田敦子さんは、徹と倦怠期にある恋人の沙耶役で登場します。沙耶が徹を見つめながら「ねぇ、しよ」と誘うドキっとさせる予告編も評判になりましたよね。

 本編では徹と沙耶の物語だけでなく、年齢も職業も異なる、ちょっとワケアリな男女のエピソードが綴られていきます。

⇒【YouTube】『さよなら歌舞伎町』予告編 https://www.youtube.com/watch?v=V7X4ae-_qUI

「最初に脚本家の荒井(晴彦)さんから『歌舞伎町を舞台にピンク映画をやらないか』って誘われたんです。監督は廣木(隆一)さん。

お二方だったら、絶対におもしろい作品になると思いましたし、いつか一緒にお仕事をさせていただきたかったので、二つ返事でやりたい! とお伝えしました。その時にはまだ脚本はなかったんですけど(笑)」。

 ここでいう廣木監督と脚本家の荒井さんとは、映画界では有名な実力派。ふたりが組んだ『ヴァイブレータ』(03)『やわらかい生活』(05)は共に高い評価を受けています。

 そんなふたりが10年ぶりに放つ映画、しかもオリジナル脚本(前述の2作は原作アリ)とあって、さらに注目を集めているんです。

◆キャラクターが生まれるのは現場

「出来上がった脚本を読ませていただいたんですが、そのとき、自分自身が変な先入観を持っていたことに気づかされました。

 歌舞伎町が舞台のピンク映画だということで。そこにあったのはとても愛に溢れた脚本でした。

 起きている事件や出来事は意外に冷たいことも多いんですけど、登場人物がみんな愛おしくて、読んでいくうちに心が温かくなっていく。なんだか不思議な脚本だなと思ったのが最初の印象でした。

 出来上がった映画は、さまざまなラブストーリーが詰まっている、愛すべきものになりました。南果歩さんと松重豊さんのエピソードは特に好きです」。

 生きることにもがく彼らを見ているうちに、まるで友人を見守っているかのような感覚に陥っていきますよ。

 役作りに関しては常に「こういうキャラクターだと固めてしまうような役作りはやらない」と言う染谷さん。

「まずは現場に行ってから。本作では実際に歌舞伎町のラブホテルでも撮影していますし、そこでの空気感や、共演者さんとの芝居の中で生まれるもので変化させて行きました」とのこと。

 そして「徹はとても男子らしいプライド、自意識があるとは思いました。それが崩れていくときの弱さみたいなものも、とても男子らしい弱さだなって」と役への思いを教えてくれました。

 ちなみに実際のラブホでの撮影ではこんなハプニングがあったとか。

「ホテルの従業員控室から飛び出す芝居があったんですが、飛び出したらお客さんと出くわしてしまって(笑)。そこはもうフレームアウトしてるので映像には関係ないんですけどね。僕は従業員の格好をしていたので、『失礼しました』って言って戻りました(笑)」。

 後であの撮影だったんだ! と気づいても、場所が場所だけに自慢しづらいかも(笑)。

◆あっちゃんとの初共演は「楽しかった」

 本作では群像劇ならではのおもしろさも感じたそう。

「1日の出来事に、群像劇ならではのリアルタイム感があっておもしろかったです。

 たとえば南さんが演じる従業員とは何度も接する機会があって、1回目のときの徹はこういう気持ち、2回目はあの出来事があった後だから、こういう気持ちになっている、という具合に接し方が変わっていくんです。

 南さん側でも別にエピソードが進んでいるので、それぞれに変化が生じた上での関係性になっていく。芝居として新鮮でしたね」。

 そして前田さんとの初共演の感想は?

「自分がお芝居をちょっと変えたりすると、想像をはるかに超えて前田さんも変化するんです。特に印象的だったのはホテルの廊下で口喧嘩するシーン。自分も強めの芝居で行ったんですけど、さらに強い返しが戻ってきて。驚いたし、楽しかったです」と彼女の魅力を振り返ってくれました。

 この世界ですでに長く活躍している染谷さん。それもあってか、22歳ながら周囲からは「かなり大人。達観している」という言葉がしばしば聞かれます。2015年の目標も染谷さんらしく。「心身共に健康に、今年もやっていきたいと切に願っております」。

 はい、今年も期待しています!

⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=186980

<TEXT/望月ふみ PHOTO/山田耕司>

『さよなら歌舞伎町』はテアトル新宿ほかにて全国順次公開中

配給:東京テアトル R15+
(C) 2014『さよなら歌舞伎町』製作委員会
オフィシャルサイト http://www.sayonara-kabukicho.com/