アジアカップではUEAの粘り強さの前に日本代表もPK戦で惜敗  Photo:日刊スポーツ/アフロ

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 今、人々の目が中東に注がれている。

 報道番組では、邦人ふたりを人質に取るなど非道を続けるイスラム国が跋扈するシリアとイラクの一部、そして人質解放の条件として問題に引き込まれたヨルダンのことなどが地図入りで解説されている。また、イスラム国掃討に向けた空爆に近隣のサウジアラビア、アラブ首長国連邦、ヨルダン、バーレーン、カタールの5ヵ国が参加・支援を行っていることや、2011年から続くシリア内戦には近隣諸国のさまざまな思惑が絡んでいることも語られている。過激な行為で世界を震撼させているイスラム国の出現をきっかけに、中東地域が抱える複雑な事情が改めて知らされたといえる。

サッカー観戦の少年たちを銃殺
イスラム国支配下の過酷な現実

 イスラム国関連では邦人人質事件とは別にもうひとつ衝撃的な報道があった。イスラム国が支配するイラク北部の都市モスルで、サッカー観戦をしていた少年13人が銃殺されたという事件だ。イスラム国の論理ではテレビ視聴は戒律違反らしい。少年たちも過激な狂信集団に支配されたからには警戒もしていたはずだが、もともとはイラクの土地。イラクの常識で育ってきたわけで、サッカー観戦ぐらいは大丈夫と思っていたにちがいないし、イスラム国もテレビ視聴禁止のアナウンスを十分にしてこなかっただろう。それを戒律違反だと問答無用で銃殺。しかも公開処刑だ。これは無茶苦茶だし、あまりにも非道。改めてイスラム国の残虐さ、理不尽さが浮き彫りになった。

 観ていた試合はアジアカップ・グループリーグのイラク−ヨルダン戦だという。両国は日本代表と同じグループDで、日本戦の参考に観ていた人もいるだろう。その同じ試合を観ていた少年が、それが原因で銃殺されるなんて、あまりにもやるせなく憤りを感じる。

 イラク代表の選手たちも、どのタイミングかは分らないが、この事件は耳にしたにちがいない。ショックを受けたはずだが、ヨルダンに1−0で勝った後の日本戦は押されながらも0−1で終え、3戦目のパレスチナ戦を2−0で勝って予選リーグ突破。決勝トーナメント初戦のイラン戦も壮絶な試合を勝ち抜いた。90分では1−1で決着がつかず延長戦に突入。延長戦ではまず92分にイラクがヘッドでゴールを決めるが、102分にイランがやはりヘッドで決めて追いつく。113分にイラクがPKでリードし、これで決まると思われたが、118分にイランがCKからの混戦をゴールに結びつけて同点。PK戦7−6でイラクの勝利というすごい試合だった。

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