「謎」の進学校 麻布の教え

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受験シーズン真っ盛り。合格祈願グッズも花ざかり。神社のお守りだけでなく、「キットカット(きっと勝つ)」や「うカール」などのお菓子、それに、五角形の「合格(五角)えんぴつ」、「(集中力が)ゆるまない」ねじなど、新聞やテレビで紹介され話題だ。

とはいえ、受験は自分にとってはもう過去のこと、もはや関係ないという人が多いかも?しかしながら、人は、いくつになっても、いろいろな場でテストされ、評価・選別されているわけで、受験は一生ついてまわるものという考えも成り立つのだ。今回は「受験」をキーワードに、学生さんだけでなく、実は、大人にとっても役立つヒントが詰まった3冊をピックアップ。

J-CASTニュースの新書籍サイト「BOOKウォッチ」」(http://www.j-cast.com/bookwatch/)でも特集記事を公開中。

東大合格者ランキング常連校に学ぶ、発想力

東京大学合格者数で、50年間ランキング10位以内をキープし続ける中高一貫の男子校といえば、麻布学園(通称 「麻布」)だ。『「謎」の進学校 麻布の教え』(著・神田憲行、820円、集英社)によると、「麻布」はほかの進学校と比べるとかなり「変」らしい。

同じ男子進学校の「開成」と比べてみると、「血液1立方ミリメートルの中に赤血球の数は500万」という説明を聞いて、黙々とノートに記すタイプの学生が多いのが「開成」で、「誰がどうやって数えたの?」と突っ込みを入れるのが「麻布」だという。「麻布」は秀才型というより天才肌が多く、雰囲気がいわゆるバンカラに近いということのようだ。

「クーラー、カラーテレビ、カーの『3C』が登場し、人の生活はどうなったか?」という設問に対し、多くの人は「エネルギーの需要が増えた」と答えるだろう。だが、「(車を使うから公共機関を使わなくなったし、クーラーやテレビがあるから外に出なくなった。だから)、人同士がコミュニケーションする機会が減った」という答えも導ける...。「教えてもらってわかる」だけでなく、自分の頭で多面的にものごとを考える大切さを、再認識させてくれる本だ。

人生に役立つ濃密な時間!

ベストセラー『声に出して読みたい日本語』やTBS系の朝の情報番組「あさチャン」の司会でおなじみの齋藤孝氏と、日本初の「塾ソムリエ」、受験のプロの西村則康氏が、教育について語り合ったのが『なぜ受験勉強は人生に役立つのか』(842円、祥伝社)だ。

「受験戦争」とか「受験地獄」という言葉と結びつけて、子どもに勉強を強いることへ罪悪感を持つ親や教師が多いけれど「その心配は無用」だと斎藤氏は語る。「受験勉強ほど効率よく、さまざまな力を身につけられる訓練は他になく、人生に役立つ濃密な時間がそこある」というのだ。

たとえば、国語のテストによく登場する「てにをは」を、きちんと理解することは次のステップにつながる。「15を3で割る」と「15で3を割る」を間違えたら、全く違う答えになってしまう。これが理解できなければ、数学の問題は解けない。学校を卒業して、仕事を進めるうえでも、「誰が誰に何をした」という、「てにをは」を使った関係性の理解は重要だ...といったことを、わかりやすく説明している。

福澤諭吉の『学問のすすめ』の有名な「天は人の上に人を造らず...」は前文にすぎず、その少しあとに出てくる「されば賢人と愚人の別は、学ぶと学ばざるとによりて出来るものなり」のほうが、実は重要だ。責任の重い仕事は学んだ人間でないとできないから学問をせよということであって、学ぶことは苦しいものではなく、喜び、権利であるという。

YouTubeを使った、目からウロコの英語学習法

タダで生きた英語を学ぶ方法は、おジイさん世代なら、教会に行ったり、米軍のFEN(今のAFN)を聴いたものだ。その後の世代はしばらく、洋画のビデオを繰り返し見ていたのだが...、今や「YouTube」に役立つ素材がゴロゴロ転がっている。

『YouTube英語勉強法』(著・本山勝寛、1000円、サンマーク出版)は、まったく英語がダメだった状態、合格可能性ゼロから、独学で東京大学現役合格、そして米ハーバード大学院に合格できるまでに英語力をアップさせた著者が、「YouTube」を使った学習法を伝授するものだ。

少しずつステップアップしながら本場の英語をシャワーのように浴びて、「英語耳」をつくるノウハウが満載。大学受験に役立つだけでなく、中学・高校・大学と長年学んでも英語をものにできなかった大人にとっても、わずか1000円の投資で、今度こそ、英語を身に付けられるかもしれない。