By Sebastian Jaramillo

PC・ブラウザ・スマートフォン・タブレットなどさまざまなデバイスや手段で、クラウド上に保存された自分だけのノートブックにアクセスできるのが「Evernote」です。Evernoteがサービスをスタートさせたのは2008年6月で、それから約7年が経過した現在では世界中に1億ユーザーを抱えるまでに成長しています。そんなEvernoteが組織再編に向け、世界中のオフィスで働く従業員のうち20人を解雇したことが明らかになりました。

Evernote lays off 20 employees globally in a partial restructuring | The Verge

http://www.theverge.com/2015/1/7/7511183/evernote-lays-off-20-employees-globally-in-a-partial-restructuring



Evernoteのベータ版がリリースされてから7年が経過した2015年現在、Evernoteは9カ国に10か所のオフィスを構えています。そんなEvernoteが企業全体の収益を改善するため、世界中のオフィスから20人の従業員を解雇しました。「我々の2015年のプランは、生産性と収益に最も強いインパクトを与える事ができる分野に焦点を当てるというもので、そのためにまず初めに世界中のオフィスから20人の従業員を解雇した」と、EvernoteのスポークスマンはThe Vergeにコメントしています。

The VergeによるとEvernoteがこの規模のリストラを行ったのはこれが初めてのことで、その目的はメインサービスであるEvernoteアプリの開発を本社のあるカリフォルニアとチューリッヒの2つの都市のオフィスに集中させるためではないか、としています。

また、Evernoteの行った集団解雇に関する情報をThe Vergeにリークした人物によると、解雇された従業員の中にはアメリカのテキサス州オースティンにあるオフィスでプロダクト部門のトップを務めていた人物や、エンジニア、デザイナー、品質管理スタッフなどさまざまな部門に携わる人材が含まれていたそうです。なお、Evernoteのオースティンオフィスは2011年8月に誕生したオフィスで、ここではEvernoteに保存した画像に簡単に矢印や落書きを描き込んだりができる「Skitch」や、スマートフォンのカメラで紙を簡単にスキャンできるようになる「Scannable」といったサービスが生み出されたオフィスで、スタッフの間ではオースティンオフィスがなくなるのではないか、という憶測も飛び交ったそうです。

オースティンオフィスで誕生したという、スマートフォンのカメラで書類が簡単にスキャンできる無料アプリ「Scannable」がどんなアプリなのかは以下の記事を読めば分かります。

書類や名刺をスキャン&データ化してEvernoteにガンガン放り込める「Scannable」を使ってみた - GIGAZINE



なお、Evernoteは「オースティンオフィスでScannableの開発を継続する」とコメントしています。