国内景気の不振や少子化、消費の多様化等を背景に、若年層をはじめとする生活者の「車離れ」が指摘されるなか、最近の車購入者/運転者は、「車」にどんな価値を見出し、「ドライブ行動」にどのような楽しみを感じているのか。オーディオ機器メーカー、ボーズ・コーポレーションの車載システム部門であるボーズ・オートモーティブ株式会社は、秋の行楽シーズンを前に最新のドライブ事情を調査すべく、直近5年以内に新車を購入した、2050代のドライバー男女600名を対象に、「ドライブと音楽に関する調査」を実施した。

調査の結果、車の購入を比較・検討する段階ではあまり考慮に入れることがない一方で、実際に運転をする段階において重宝(満足)度合いが高いものに「カーオーディオ」が挙げられ、そのほか車内音楽の鑑賞行動・方法にも、こだわりや世代差が見られるなど、「ドライブシーンにおける音楽」の効用や有用性を改めて垣間見ることのできる調査結果となった。さらに、調査結果からは、車購入時の重視ポイントに「本体購入価格」に次いで「デザイン」と「燃費」が挙げられ、2人に1人のドライバーが「目的地での過ごし方」よりも「車中」にドライブの醍醐味を見出していることが明らかとなった。

いまどきの車購入、重視ポイントは「デザイン(72.7%)」も重宝度”1位は「カーオーディオ」、若年層2人に1人が重宝して利用

 直近5年以内に新車を購入した調査対象者全員に対し、購入時に重視したポイントを聞いたところ、比較検討基準として大前提となる「本体購入価格」74.9%に続き、「デザイン・色」72.7%、「燃費・環境性能」71.9%、「乗り心地の良さ」67.3%等が挙がった。

ドライブと音楽に関する調査

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  さらに、実際にその新車に乗るようになって、重宝(満足)している度合いを尋ねたところ、「カーオーディオ」47.8%(購入時との重宝度+15.1%)、「カーナビ」48.0%(購入時との重宝度+9.3%)、「口コミ・友人や家族からの評判」45.8%(購入時との印象差+7.5%)等が挙げられ、購入前の比較検討内容と購入後の満足度には差が見られる結果となった。また、「カーオーディオ」の重宝度については、中高年(4050代)よりも若年層(2030代)のほうが高い結果となった。

ドライブの醍醐味1位は「目的地での過ごし方(42.8%)」よりも「車中(52.7%)」。車内ムードのカギを握る「会話(55.2%)」と「音楽(47.3%)」

ドライブと音楽に関する調査

 調査対象者全員に対し、「あなたは、『ドライブの醍醐味・楽しさ』が、どのような点にあると思いますか?」と尋ねたところ、「目的地に向かう車中」52.7%、「目的地に向かう途中での飲食や休憩」46.3%、「目的地での過ごし方」42.8%と、行き先よりも過程に楽しみを見出すドライバーが多いことが分かり、次いで「出発前にドライブ計画を立てること」25.3%、「自分たちだけの空間をつくれること」23.7%等が続いた。

  さらに、ドライブ中の車内ムード・雰囲気づくりに重要だと感じる要素については、「ドライブ中の会話」55.2%、「音楽」47.3%、「シートの座り心地」38.3%等が挙がった。行き先を決めたドライブでも、そうでないドライブにしても、車内での居心地の良さや同乗者とのコミュニケーションは、ドライブをより良いものにするために、欠かせない要素と言えそうだ。

ドライバーの6割が「車内が無音・無言だと『間が持てない』」と回答。一方、流す楽曲は変えたくない理由とは?

ドライブと音楽に関する調査

  同乗者がいるときのドライブに関して聞きました。本調査対象者全員に対し、「無音・無言の車内状況における印象」について尋ねたところ、「かなり間が持てない」7.0%、「やや間が持てない」25.8%、「まあまあ間が持てない」26.8%と、59.6%のドライバーが、「間を持たせることができない」と答え、同乗者がいるドライブでは、会話や音楽を求めるドライバーが多いことが分かった。

  一方、ドライブ中に音楽を聴き、複数人でのドライブをすることがあるドライバー男女460名を対象とした「同乗者の有無や、同乗者が誰かによって車内で流す楽曲を変えるか」との質問には、「まったく変えない」39.3%、「あまり変えない」32.2%と7割が「変えない」と答え、その理由には「聴きたい音楽を我慢したくないから」36.5%、「同乗者もその音楽が好きだから」32.8%、「相手に流されたくないから」23.4%等が挙げられ、流す楽曲に関しては運転者のこだわりが窺える結果となった。

車内音楽は「スマホで再生」の若年層VSCD・ラジオ派」の中高年、ひとりドライブでは8割が歌って気分転換

ドライブと音楽に関する調査

  近年、自動車分野では、ドライブシーンでのネット接続やSNSでのコミュニケーション機能など、車の接続性(カーコネクティビティ技術)が注目を集め、車内音楽の再生方法も、無線接続や音楽のストリーミング化が進んでいる。運転中に「音楽を聴く」と答えたドライバー549名(91.5%)に対し、「あなたは運転中に音楽を聴く際、どのような方法で音楽を再生していますか?」と尋ねたところ、「スマートフォン」については若年層41.7%、中高年18.3%と若年層のほうが多かったものの、「CD」、「車載のラジオ」については中高年のほうが多く、ドライブシーンでの音楽の再生方法は、スマホに慣れ親しんだ若年者層から変容しつつあるようだ。

ドライブと音楽に関する調査

  また、一般に「落ち着ける空間であること」や「大声で歌っても気にならない」などの理由で人気を集める「ひとりドライブ」をするドライバー421名(70.1%)に「どのくらい歌を歌っているか」を尋ねたところ、「熱唱する」6.4%、「まあまあの声量で歌う」34.2%、「はなうた(口ずさみ)程度で歌う」41.8%と、82.4%が歌を歌い、車を一種の「リフレッシュ空間」として活用しているドライバーの多さも窺える。

カーオーディオの「音質」は6割が「改善したい」と回答。最も音楽を聴く空間・時間は「自動車に乗るとき」

ドライブと音楽に関する調査

  走行中のエンジン音や、路面状況によって起こる走行ノイズ、車そのものの遮音性の低さなど、ドライブ中には、快適な音楽鑑賞環境を妨げてしまう要因がたくさんある。聞こえにくい時には、ボリュームを大きくするといった対応は、つい取ってしまう行動かもしれないが、本質的に解決するものではない。ドライバーのカーオーディオの「音質」に対するに対する認識ついて調査した。調査対象者全員に対し、「あなたは、カーオーディオの『音質』を改善したいと思いますか?」と尋ねたところ、「かなりそう思う」6.3%、「まあまあそう思う」24.0%、「やや思う」27.5%と、57.8%のドライバーが「改善したい」と答えた。

  一方で、今回の調査対象者が日頃最も音楽を聴くのは「自動車に乗るとき」58.7%、「通勤・通学などの移動中」39.5%、「家でのんびりしているとき」31.0%、「ネットをしながら」22.0%と、運転中が最も多く、ドライブと音楽はは切り離せない関係にあることがわかる。

  加えて、従来、カーオーディオで聴くものといえば、車載のラジオやCDがメインだったが、近年、スマートフォンとの接続や、車載本体のコネクティビティ機能の充実により、インターネットラジオやストリーミング配信など、コンテンツの幅がぐっと広がっている。こうした変化を考えると、今後ユーザーから、『より豊富なコンテンツをより満足のいく「音質」で、もっと楽しみたい』といった期待が高まっていくのではないだろうか。

【調査概要】
調査名:ドライブと音楽に関する調査
調査対象:直近5年以内に新車を購入した、20〜50代のドライバー男女600人
調査期間:2014年8月26日〜28日
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査