1月1日に相続税増税が実施された。週刊ポストでは増刊号として『丸ごと一冊 老後のお金すべて解決』を緊急出版したが、その中から有益な節税対策を紹介しよう。

 節税対策としてアパート経営に乗り出す人が増えている。たとえば、評価額5000万円の更地を持っている人が、その上に現金3000万円を投じて新築アパートを建てたとすると、実勢価格は計8000万円の土地・建物となるが、相続税計算上の評価額は約5000万円まで圧縮できる。もちろん毎月の家賃収入も見込める。

 年末年始、相続税対策を特集したテレビ番組でもアパート経営を有効なテクニックとしてイチオシしていたが、誰にでも向いているわけではない。税理士法人チェスター代表の福留正明氏はこう注意を促す。

「アパート経営は簡単ではありません。不動産賃貸ビジネスを始めるわけで、知識や経験がなく、高齢で気力や体力が落ちている人にはお勧めできません。節税どころか借金が残ったというケースも少なくありません」

 墓や仏壇の生前購入も節税になる墓地・墓石、仏壇・仏具、神棚・神具などは宗教的に必要なので税務署は非課税財産として扱う。平均的な墓(墓石+永代使用料)の価格は200万〜300万円と高額で、親が生前に買えば、その費用を相続財産から減らすことができる。

 ただし、純金製の仏壇など換金価値の高いものは課税対象になる可能性があるので注意が必要だ。

※週刊ポスト2015年1月30日号