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筑波大学は1月22日、サッカー選手が状況判断を行っている際の眼球運動を計測・分析した結果、平均レベルの選手はスペースを見て状況判断やパスを行っているのに対し、レベルの高い選手は他の選手をよく見て状況判断をしていることを明らかにしたと発表した。

同成果は、同大学体育系の浅井武 教授、夏原隆之氏らの研究グループによるもので、2015年6月発行の日本体育学会誌「体育学研究」に掲載される予定。

今回の研究では、慶應義塾大学環境情報学部の加藤貴昭 准教授、同総合政策学部の永野智久 専任講師の協力の下、筑波大サッカー部の選手30名に小型軽量眼球運動計測装置を装着し、パス動作を伴う実際のプレーに近い環境で実験を実施した。

その結果、競技レベルの高い選手では、スペースよりも選手を見ていて、意図的に見る対象を相手選手から味方選手に切り替えていることが分かった。具体的には、パスを受ける直前の状況では、ディフェンダーに視線を向け、パスを出す直前では狙った味方選手を見ていた。これは、パスを受ける前は相手の守備の隙を見つけパスコースを見極め、パスを出す直前は味方選手の動きや走りこむ位置、周辺情報などを的確に捉えることで正確にパスするためだと考えられた。一方、平均レベルの選手はパスを受ける前、パスを出す直前両方の状況でスペースを見る傾向があった。

この結果は、サッカーにおいて的確な状況判断を下すためには、いつ何を見るかが重要であることを示しており、状況判断のトレーニングならびにコーチングの今後の研究、開発に大きく寄与すると考えられるとしている。