10番を背負うこのアブドゥラフマンがチームの絶対的な中心軸。左足から“魔法”を繰り出す天才肌だ。 (C) Getty Images

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 引き分けでも首位が決まったグループC最終戦のイラン戦で、終了間際に悔やまれる失点を喫して敗れ(0-1)、2位通過となったUAE。王者・日本とのこの段階での対戦は避けたかったはずだが、「(対戦相手が)日本でも問題はない」とマフディ・アリ監督は不敵なコメントを発している。
 
 イラン戦では世界にも通用した相手の組織的な守備戦術に沈黙を強いられたものの、初戦はカタールに4-1で完勝、第2戦はバーレーンに2-1で逆転勝利を収めた。グループリーグ3試合の平均ポゼッション率は61.1パーセントで、技術に優れた中盤がしっかりとボールをつなぎながら試合を進めていく好チームである。
 
 その中心にいるのが、オマール・アブドゥラフマン(10番)だ。アフロヘアが印象的な23歳の司令塔は、この世代ではアジア最高のプレーメーカーのひとりと評される天才肌で、得意の左足から魔法のようなボールタッチを見せる。
 
 広い視野と高い技術を駆使し、最高のタイミングで味方にラストパスを届けることができ、ここまで2アシストをマークしている。10番を背負うこのアブドゥラフマンと同世代のアリ・マブフート(7番)とアーメド・ハリル(11番)も、それぞれ3ゴール、2ゴールと好調を維持しており、警戒が必要だ。
 
 国内ではここ20年余りで最高のタレント集団と謳われる若き代表チームは、1996年大会以来の決勝進出へ、虎視眈々とアップセットを狙っている。
 
文:井川洋一