武田修宏

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八百長疑惑に揺れるサッカー日本代表に心強い助け舟が現れました。

サッカー日本代表のハビエル・アギーレ監督に向けられた八百長疑惑は、スペイン検察の反汚職局による告発が裁判所に受理され、本格的に捜査が始まることとなりました。日本サッカー協会は現在進行中のアジアカップが終了するまでは本件に関しては「封印したい」としますが、いよいよ難しい対応を迫られることとなりそうです。

もしもアジアカップ後に解任となった場合、6月に予定されるワールドカップ・アジア1次予選まで、残された時間は4ヶ月あまりしかありません。アギーレ監督が日本代表監督に正式に就任したのが昨年の8月11日のこと。そこからアジアカップ開幕までの期間よりも短い時間で、新たな監督と契約合意に達し、新チームを始動させ、予選に臨まなければならないということになります。

一部の報道では元名古屋監督のドラガン・ストイコビッチ氏や現ガンバ大阪監督の長谷川健太氏、現サンフレッチェ広島監督の森保一氏らが後任候補として挙げられていますが、いずれも憶測に過ぎない段階。もっとも有力であると思われたアルベロト・ザッケローニ氏の再登板については本人が否定していると報じられ、後任選びは難航する見込みです。

そこに颯爽と登場した助け舟こそが、元サッカー日本代表にしてJFA公認S級コーチライセンス所持者でもある武田修宏氏。

1月20日に放映された日本テレビ「1億人の大質問!? 笑ってコラえて!」に出演した武田氏は、番組のロケのためにサッカーどころ埼玉県大宮市を訪問。サッカーを愛する同市の人々との交流において「武田JAPAN!」などと熱烈に代表監督就任を促された武田氏は、「アギーレ監督が何かあったら俺、次行くわ!」と発言したのです。

八百長疑惑に揺れる難しい状況により、報道に名前が挙がった候補たちも一様に静観の姿勢を崩さない中で、あえて火中の栗を拾わんとする武田氏の男気。番組を見たサッカーファンからは「武田のサッカー愛は本物だ」「武田JAPANなら2018年も期待できる」「武田は監督として公式戦無敗だ」などと好意的な反応が起こり、一気に武田待望論とならんばかりの勢い。

同番組は昨年11月21日に収録されたものですが、その3日前の11月18日にはキリンチャレンジカップ・オーストラリア戦が行なわれており、その際に武田氏は「ザッケローニ監督時代のチームよりも確実に弱くなっている」と厳しい論評を発表しています。アギーレ監督の手腕に対する見切りと、日本サッカー界への深い愛情が、武田氏を難局へと突き動かしたのでしょう。

心強い助け舟を得たことで、背後の守りは固まりました。「アギーレに何かあっても、日本には武田がいる」という安心感によって、ようやく各関係者も目の前のアジアカップだけに集中できるに違いありません。もし日本代表がアジア連覇を成し遂げることがあれば、それは武田氏の隠れた好アシストによるものかもしれませんね。

JPFAチャリティーサッカー2014においてJAPANスターズを率いる武田監督


(文=フモフモ編集長 http://blog.livedoor.jp/vitaminw/