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ケースレーインスツルメンツは1月22日、デジタル・マルチメーター(DMM)と超高分解能デジタル・オシロスコープ(超高分解能デジタルオシロ)の両方の機能を備えた計測器「DMM7510型 7.5桁グラフィカル・サンプリング・マルチメータ」(以下は「DMM7510型」と表記)を販売すると発表した。7.5桁のDMMと1Mサンプリング/秒の18ビット・デジタルオシロを内蔵しており、DMMによる静的な信号測定と、デジタルオシロによる動的な波形観測を同時に実行できる。価格(税別)は47万8000円である。

DMM7510型の主な特長は、以下の3点でまとめられる。

1. 測定レンジの拡張2. 入力信号波形の表示(超高分解能デジタルオシロ)3. スマートフォンに近い操作性

である。

(1)の測定レンジの拡張は、確度の向上が背景に存在する。直流電圧測定による基本確度(最小基本確度、1年間)は14ppmと高い。これまでの7.5桁DMMの最小基本確度は18ppm、8.5桁DMMの最小基本確度は10ppmであった。DMM7510型では、8桁クラスの確度を実現していることが分かる。そして測定レンジは、電圧測定が最小100mV(従来は200mV)、電流測定が最小10μA(従来は10mA)、抵抗測定が最長1Ω(従来は100Ω)であり、より微小な信号の測定が可能になっている。

(2)の入力信号波形の表示(超高分解能デジタルオシロ)では、サンプリング速度が1Mサンプル/秒で分解能が18ビットのデジタルオシロを内蔵した。サンプリング速度はそれほど高くないが、分解能がずば抜けて高い。通常のデジタルオシロは、分解能が8ビットである。言い換えると、デジタルオシロでは波形観測に高い精度をあまり求めていない。これに対し、DMM7510型の波形表示は高精度であることが前提になっている。その意味では「デジタルオシロ」と呼んで良いものかどうか、ややためらう。なおケースレーでは「デジタルオシロ」ではなく、「デジタイザ」と呼んでいる。

(3)のスマートフォンに近い操作性では、ディスプレイに静電容量式のタッチパネルを搭載した。指でディスプレイに触れることで、スマートフォンのように、様々な操作を実行できる。アイコンやボタンなどのグラフィカルなインタフェースにより、DMMの操作に熟練していないエンジニアでも、簡単に操作できるようにした。また従来のDMMに慣れているエンジニアに配慮し、フロントには回転式のノブを残している。

なおケースレーインスツルメンツでは、DMM7510型を新しい製品シリーズの第1弾と位置づけている。今後は同じ製品設計に基づく派生品が登場する予定である。

(福田昭)