酒井高徳 (撮影/岸本勉・PICSPORT)

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内田篤人がアジアカップを辞退した後、右SBは追加招集されず、代わりに呼ばれたのはユーティリティとしての植田直通だった。11月のオーストラリア戦でも内田の代わりに右SBを務め、アギーレ監督から活躍が信頼を得たのだろう。「右の方がいいのじゃないか?」と声をかけられた。

11月は「アシストがつかなかったのが残念。記録に残らなければ次がないかもしれない」と危機感をあらわにしていたが、今はもっと別のことを考えている。その思考は、進歩を遂げていた。

「何回か失い方が悪かったり、自分も含めてボールを失ったのですが、それを周りがどうカバーできるかということが、今大会とても良くできていることです。そのおかげでピンチになるような場面がなかったと思うし、それぞれがチームのためによく働いたと思います」

グループリーグを終えて無失点なのは、韓国、イランと日本だけ。守備ラインの1人として、相手のゴールをゼロに抑えたのは評価すべきだろう。そのぶんヨルダン戦では酒井の持ち味の攻撃参加が減った。生き残るために「記録」に名前が記載されることを願っていたのに、その機会はなくなってしまった。ところが、酒井の気持ちは晴れ晴れしている。

「今日はクロスを一本も上げてないので攻撃は少し物足りなかったかと思います。ただ、前に行ったときにコンビネーションはできたので、最低限のことはできました」

「相手の選手が自分の裏を狙っていたのであまり上がらず、逆に左サイドの(長友)佑都君のほうが相手が対応できていなかったので、そちらに行ってもらって、自分はカバーに回りました」

「左で作って右で仕留めるということで、僕は(本田)圭佑君をできる限り前でプレーさせたいし、チームの結果にかかわるようなプレーをさせたいと思っているので、今日はそれがうまく出来ました。圭佑君が前に残って決定的な仕事をしていたので、自分がサポートしていました」

自分をアピールすることから、チームのためにプレーする。酒井高徳のプレーはこの2カ月で一気に進化していた。

【取材・文/山本遼太郎】

▼ ヨルダン戦の先発イレブン

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 前半24分、本田圭佑の得点で先制した

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 本田圭佑

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


香川真司

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 遠藤保仁

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 吉田麻也

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 森重真人

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 清武弘嗣

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 長谷部誠

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 武藤嘉紀

(撮影:岸本勉/PICSPORT)