デヴァイスがつくりだす「日本的」イノヴェイション:nanapi古川健介×ThinkPad

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「目的よりも、プロセスが楽しいかどうかを重視する」。nanapi創業者、“けんすう”こと古川健介は、意外にも目標を立てることはしないという。わくわくする道具を使い、楽しいプロセスを進んだ先に、新たなサーヴィスや“日本的”なイノヴェイションが見えてくる。そうした彼のいまに至るプロセスを支えてきたThinkPadの新モデルを片手に、語ってもらった。

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古川健介|KENSUKE FURUKAWA
1981年生まれ。株式会社nanapi代表取締役。19歳のときに学生コミュニティサイト「ミルクカフェ」を立ち上げる。その後ライブドア、リクルートなどを経て、2009年、ハウツーサイト「nanapi」を運営する株式会社ロケットスタート(現・株式会社nanapi)を共同創業。

PCからスマートフォン、そしてウェアラブルへ。道具の変化が情報のあり方を、そしてそれを受け取る人間の行動までをも変えている。

生活の知恵が集まる情報サイト「nanapi」の創業者であり、即レスコミュニティアプリ「アンサー」や日本発のグローバルメディア「IGNITION」を立ち上げてきた古川健介。古川はこれからのメディアを考える上で、デヴァイスの視点が欠かせないと話す。

「腕時計のようなウェアラブルのディスプレイで見せなきゃいけなくなったときに、そこに映しだされるべきは、間違いなく、文章ではない。逆にスマートフォンで見る場合は没頭できるので、長文を読ませることができる」

彼らnanapiがつくるサーヴィスも、その2つに分かれ始めている。たとえば最近リリースした「emosi」は写真や動画、音声のみで投稿するコミュニティアプリであり、反対に「IGNITION」は長文型のメディアだ。

情報消費のデヴァイスが変わっていくなか、これからのPCは「クルマでいうマニュアル車のようなもので、プロツールになる」と彼は考える。かつて愛用していたノートパソコンThinkPadもプロツールと呼ぶにふさわしく、無駄がなく、シンプルなところが気に入ったそうだ。

古川にとって、どんな道具を使うかは重要だ。「日本的」なイノヴェイションは、日々使う道具から生まれると考えるからだ。

仕事をするための道具としてのThinkPadの良さは「単純に、壊れにくい」という堅牢生にあると言う古川。スマートフォンが一般的でなかったころには、いくら「壊れにくい」とはいえ、外出先で歩きながら地図を確認するのにもThinkPadを開いていたという。

「あとは、質感も好きでした。パソコンって意外と、真っ黒なものってほかにないんですよね。それから、キータッチもいいんです」。ThinkPadは日本で設計開発されており、しかも2015年からはその生産も国内にて行われるという。”日本的”ともいえる細やかさゆえのフィット感が、彼の目に適ったということなのかもしれない。

古川お気に入りのThinkPadの機能のひとつ「トラックポイント」。キーボード中央の赤い「ポッチ」があるから、キー入力の際にもムダに手を動かす必要がない。トラックポイントは新しい「ThinkPad X1 Carbon」にも継承されている。

プロセスに意義がある

「ドリルを買う人はドリルがほしいのではなく、穴がほしいのだ──」。マーケティング界にはこんな格言があるが、「ぼくは逆だと思っています」と古川は笑う。「かっこいいドリルを買っちゃったから穴を開けるタイプなんです」。

最初に目的を決めるのではなく、好きな道具を使い、楽しいと思うプロセスを進むなかでできることが見えてくる。このようにプロセスを重視するのは、日本ならではの文化だろうと、古川は言う。

「アメリカで育まれたハッカー文化では、まず目的を決めて、そのための手段を選ばない。多少イリーガルであっても、目的を達成すればいいという考え方です。それに対して日本にあるのは、やっぱり手段が大事だという考え方。プロセスに意義があるんです」

彼は2つの文化の違いを、ウォークマンとiPodを例に挙げて説明する。ソニーのウォークマンはサイズを小さくしていった結果生まれたのに対し、アップルのiPodは「音楽を持ち歩く」というヴィジョンが先にあったから生まれた。そしてそれは、ハードデヴァイスに限った話ではない。

「『初音ミクを使って何ができるか』を考えるのが日本で、曲をつくりたいから初音ミクを使うという順番ではないんです。これはやっぱり日本ならではのもので、プロセスを重視するからこそ、アメリカとは違ったプロダクトやイノヴェイションが生まれると思っています。だからこそ使う道具はかなり重要だと思いますね。なんかわくわくするもの、『何に使うかわからないけど何かできそう』というものが、日本には合っているんじゃないかと思います」

インターネットを現実につなげる

そんな彼がいま注目している道具のひとつが、「Arduino」。ポケットサイズのコンピューターに温度や加速度に反応する物理センサーを付けることで、インターネットをヒトやモノにつなげることができる。画面の中だけにあったインターネットが、ようやくこれから現実の世界に入ってくるのだと古川は語る。

「例えばお父さんが会社から出たら、家にあるぬいぐるみが『そろそろ帰ってくるよ』としゃべる。そんなことが、DIYですぐにできる。これからインターネットが起こす大きなインパクトになるでしょうし、ぼくらも率先して取り組んでいきたい」

いわゆるIoT(モノのインターネット)と呼ばれる分野へのシフト。これまでハウツーサイトやコミュニティアプリをつくってきたnanapiが、なぜIoT分野を手がけようとしているのか。そこには、「無駄をなくしたい」という古川の昔から変わらぬ思いがあった。

「ここに『Hello World』と出ても何の意味もないけど、つくりながらセンサーを付けて、『あ、こんなことできるかも』と途中で気付いて進むことはあります」


「とくに目標は決めてないですね。いまやっていることも、プロセスが楽しいかどうかを重視しています。こういうのって日本的かな、と思っているんですけどね」

無駄をなくせば、人間らしいところに集中できる

そもそも彼がウェブサーヴィスを始めたのは、自身が大学受験をするときに、ネット上でうまく情報が探せなかったことがきっかけだった。そうしてつくったサーヴィスが、受験情報が集まる学生コミュニティサイト「ミルクカフェ」であった。

「インターネットで無駄をなくしたい」と古川は言う。その考えは、後につくったハウツーサイトにも引き継がれている。

「試行錯誤してやるよりも、うまい人のやり方でやったほうがいいと思うんです。料理だと、たとえば一からカレーを発明しようとする人っていないじゃないですか。でも日常だと、実はけっこう似たようなことをみんなが自己流でやっている。『もっといいやり方があるよ』と教えたくてnanapiをつくっているので、無駄をなくしたいという思いは根底にある気がしますね」

ハードとソフトをきちんとつなげることで、人間がやらなくていいことをなくすことができると古川は語る。その先にあるのは、よりおもしろいものが生まれてくる未来だ。

「ぼく、朝起きたらカーテンを開けてるんですよ。でも、あれって絶対に人間のやる仕事じゃなくて、『カーテンを開けるために生まれてきたんじゃない』って毎朝思っているんですよね(笑)。目覚ましを止めたらカーテンは自動的に開かないといけない。こういう人間がやらなくていいところをなくしたいんです。その結果余った時間で人間が人間らしいところに集中できると、おもしろいものが生まれてくると思いますね」。

ThinkPad X1 Carbon|レノボ

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ThinkPad X1 Carbon:プロフェッショナルのための道具

2015年に累計1億台の出荷を達成したThinkPad。1992年の誕生以降、試行錯誤を繰り返しながら、他に比類を見ないレベルのイノヴェイションを実現し、使いやすさ、堅牢性を追及し続けている。

そのThinkPadのフラッグシップモデルである「ThinkPad X1 Carbon」はまさに革新的な「プロのための道具」といえる製品である。カーボン繊維素材を採用し耐久性と薄さを両立した、最厚部約17.7mm、質量約1.28kgの軽量14型ノートPC。最大約14時間以上の長時間バッテリー駆動時間を実現。50分で約80%のラピッドチャージが可能で、アクティヴに活動するための「ムダ」がない機能性を備えている。

また、2015年2月からは ThinkPad X1 Carbon を含む一部直販モデルの米沢事業場(米沢工場)での生産を開始し、設計・開発から生産までを日本で行う名実ともに「日本的」なノートパソコンとして生まれ変わる。

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