「ジャニーズ・ワールド」新手の“お見送り”に…こ、これはあざとい!
 “おもてなし”。

 それは、日本人が生まれもった最高級のホスピタリティーを表す言葉。

 新年会や年始回りで、心のこもった“おもてなし”を受けた方も多かろうと思います。

 特に楽しい時を過ごしておいとまする際、丁寧に見送っていただけると、おもてなしのフィナーレといった感じで心がほのぼのと温かくなります。

◆お見送り、それはジャニーズの“おもてなし芸”!

 この“おもてなし”の心、もちろんジャニーズも忘れてはいません。

 コンサートでアンコールに応えてくれたり、舞台で観客に三方礼(客席の上手、下手、センターの三方向を向いてお辞儀すること)をするなどは、まあスタンダードなおもてなし。

 特別なイベントや、記念日公演、千秋楽などには、さらにスペシャルなおもてなしが用意されることがあります。そのひとつが、“お見送り”!

 ジャニーズが使う接待ワザには、握手、ハイタッチなどがありますが、なかでも“お見送り”はエレガントでまろやかな戦法。終わりよければすべてよし。公演中、席が悪くてぶーたれていても、退出時に好きなタレントさんから「ありがとう!」などと華やかに微笑まれると、落ちた気分も一気にアガります。

 そんな有名なお見送りのひとつに、現在青山劇場で上演中の今井翼さん主演舞台“★さよなら!〜青山劇場★ PLAYZONE 30YEARS ★1232公演”の“イケメンアーチ”があります。

 これは、同公演の千秋楽に今井翼さん、中山優馬さんら総勢20名ほどのキャストが正装して通路の両側に立ち、退場する観客をはさみうちで見送るという昇天モノの企画です。イケメンにサンドイッチされながら進んだ先があの世であっても、なんの文句もありますまい。

◆誰がどの扉にいるか分からない“ブラインド式お見送り”

 しかしながら、同時期に帝国劇場で上演中の佐藤勝利さん、中島健人さん、マリウス葉さん(いずれもSexy Zone)、A.B.C-Zらによる舞台「2015 新春JOHNNYS’World」では、新手の“ブラインド式お見送り”が導入され、ファンを多いに戸惑わせています。

 これは、10ヵ所ある客席の扉のいずれかにA.B.C-ZもしくはSnow Man(ジャニーズJr.)のメンバーが立っていて見送ってくれるというものですが、誰がどの扉にいるかは分からず、しかも立ち位置は公演ごとにシャッフルされてしまうのです。こ、これはあざとい……!

 たとえば、取引先のA社の新年会に顔を出して、密かに狙っている企画部のBさんに挨拶して帰ろうと思ったら、「こちらからどうぞ!」とかいってBさんの上司のC部長にエスコートされてしまった……みたいな状況が起こりうる、と。

 C部長になんの恨みもないけれど、せっかくオシャレしてきたし、できればBさんにアピールしたかった……そんな乙女心を軽くつねるような、ピリ辛なおもてなしがここに生まれてしまったのです。

 昔読んだ『女心のつかみ方』みたいな本に、「女が欲しがってもすぐに与えちゃしつけにならぬ。高まらせて失望させて“次こそは!”と思わせよ」とか書いてありましたが、そういうことなんでしょうか、ジャニーさん?

 2015年はまだ始まったばかり。

 願わくば今年のジャニーズには、“欲しがったらすぐ与えてくれる、優しいおもてなし”を期待したいところです。

【★さよなら!〜青山劇場★ PLAYZONE 30YEARS ★1232公演】
1月22日まで青山劇場で上演中

【2015 新春JOHNNYS’World】
1月27日まで帝国劇場で上演中

<TEXT/みきーる ILLUSTRATION/二平瑞樹>

【みきーる】
編集者&ライター。出版社勤務を経て、2000年に独立。ふだんは『週刊アスキー』などパソコン誌や女性誌、ウェブサイトで編集・執筆。著作に『ひみつのジャニヲタ』(カバーイラスト・江口寿史)『ジャニヲタあるある』『ジャニヲタあるある フレッシュ』『ジャニヲタ談話室!』など(イラストはいずれも二平瑞樹)。ジャニヲタ歴は、約20年。KinKi Kidsの担当に始まり、現在はグループを問わず応援する“事務所担”。mixiコミュニティ“ジャニーズチケットお見合い処”管理人。Twitterアカウント:@mikiru