石原都知事の見送りを受ける平野三宅村長(撮影:吉川忠行)
災害対策基本法に基づく避難指示を解除した東京都・三宅村(伊豆諸島・三宅島)の平野祐康村長ら島民62人は1日午後10時半、関係者ら約200人が見送る中、八丈島行きの定期船で三宅島に向け東京・竹芝桟橋を出港した。

 平野村長は、ロビーで行われた出発式で「全国の皆様には4年5カ月本当に支えられた。私の羽根に第一陣の村民を乗せて帰ります。本当にありがとうございました」とあいさつした。

 今晩の三宅島近海は大しけで、気象庁は波浪警報を発令して警戒を呼びかけている。00年9月に全島避難指示が出されてから4年5カ月。一行は天候が許せば、明日早朝、三宅島に着岸することになる。

 出発に先立ち、石原慎太郎・東京都知事や村田吉隆・防災担当相も島民を激励。石原都知事は「『おめでとうございます』といいたい所だが、私は本当に心配。都も一生懸命やるが、命あってのものだね。十分留意していただきたい」と述べた。

 同船には、「三宅災害・東京ボランティア支援センター」のボランティア26人らが乗船。島に到着後、引越し作業や降灰除去、草むしりなど島民の生活再建支援にあたる予定だ。春期休暇を利用して参加する法政大生の塩谷貴子さん(20)は、「少しでも役に立ちたい」と語った。

 島民約3200人のうち2-7月の半年間に少なくとも約1600人が帰島する見込み。だが、火山ガスの悪影響で、居住が困難な「高濃度地区」の157世帯・331名をはじめ、早期の帰島が難しい島民も少なくない。【了】

特集・三宅帰島-波濤と噴煙に向って(全六回)