画像提供:札幌市建設局総務部道路管理課

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札幌市では平成25年12月に「札幌市横断歩道橋の撤去に関する考え方」を策定しており、その中で利用者数、特に児童の利用者数が少なく、歩道の有効幅員が狭く通行に支障がある等の条件に該当する横断歩道橋を撤去候補と位置付けている。そこで、札幌市建設局 総務部 道路管理課に、歩道橋に対する取り組みなどを伺ってみた。

なぜ歩道橋を撤去するのですか?

「横断歩道橋を維持管理するうえで、役割を終えたと考えられる歩道橋は撤去したいと考えています。撤去の要件は設置状況によりさまざまですが以下のものがあります」

・これまでの調査(平成23年9月、平成25年1月)において利用が少ないこと
・歩道上に横断歩道橋の階段や支柱があり、歩道の有効幅員が狭いこと
・横断歩道橋の階段や支柱が交差点部にあり、車両からの視認性が悪く危険である
・年々高齢者が増え、歩道橋の階段の昇り降りが不便となり、その下を乱横断する等、バリアフリーとなっていないこと
・老朽化が著しいこと

積雪で滑りやすくなるために歩道橋が危ないのかと思う人も居るだろうが、札幌市が管理している横断歩道橋はロードヒーティングが設置されているか、屋根が設置されているので、雪が積もることは無く、危険では無いとのこと。

それでは、積雪による危険性などは全く無いのでしょうか?

積雪による影響はありませんが、ロードヒーティングで解けた水により、つららが発生する場合があります」

なるほど。雪国ならではの現象は、雪の少ない地域に住む人間には想像もつかない。

では、撤去される歩道橋はどうやって決めるのでしょう?

「連合町内会、単位町内会、小学校関係者、地域交通安全関係者等から構成される協議会で、札幌市から横断歩道橋撤去の提案を行い、撤去、存続について議論し、協議会の結論が撤去となれば、横断歩道橋を撤去することになります」

札幌市の管理する歩道橋は、そのほとんどが昭和40年代に建設されており、これまで長年にわたって交通安全上重要な役割を果たしてきた。だが近年、周辺環境の変化等の理由により利用者が少なくなり、横断歩道橋としての役割を終えたと考えられるものもあるようだ。今後の展開にも注目していきたい。

●取材協力
札幌市建設局総務部道路管理課
参考:「札幌市横断歩道橋の撤去に関する考え方」
HP:http://www.city.sapporo.jp/kensetsu/dokan/hodokyo/hodokyo.html