本田圭佑

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 4-0でパレスチナを圧倒し、アジアカップ初戦を勝利で飾ったサッカー日本代表だが、エース・本田圭佑は、試合後のミックスゾーンで不満をぶちまけていた。

 それはチームメイトや相手チームにではなく、試合をジャッジする審判団に対してだ。この試合、日本は前半43分にPKを一つ獲得しているし、警告や退場といった懲戒罰は一度ももらっていない。むしろパレスチナが5枚の警告をもらい、うち一人が退場になっている。日本に不利な“中東の笛”があったわけではない。

 それでも本田は「アジアカップの審判のレベルは、なんとかしないといけない。僕だって文句は言いたくないし、試合中もそれでエネルギーを浪費することはしたくない」と苦言を呈した。

 本来、本田は審判への不満をぶちまけるような選手ではないのだが、この日は「まるでバスケットボールのようだった。相手の体に触るたびにファウルを取られた」と批判を繰り返した。

 いったい、審判員の何が不満だったのだろうか? 「フットボールレフェリージャーナル」を運営する石井紘人氏に訊いた。

「確かにアジアの審判レベルは高くありませんが、この試合のフセイン主審は、そこまで悪いレフェリングではなかったと思います。バスケのような厳しい判定基準も、試合を通して大きくブレることなく貫徹されていました。ただ、アジアの選手たちは、本田が普段プレーしているセリエAの選手より倒れやすい。ゆえに、簡単にファウルになってしまう。この試合全体のファウル数も40と、やや多い。本田はこの辺のコンタクトの違いに、いら立ちを覚えているのでしょう。セリエAと同じ状態でプレーしないと、アジアカップ後に違和感が残ってしまいますから。だから審判員に『もっとタフな基準でプレーさせてくれ』と訴えたんだと思います」

 また、石井氏は、「今後、試合を左右するようなミスが起こりうる」とも指摘する。2011年に行われたアジアカップでも、GK川島永嗣が退場になるなど“中東の笛”という言葉がメディアをにぎわせたが、今大会でも同様の問題が起こりそうだ。
(文=週刊審判批評編集部)