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みなさんは、スマホの電池が切れたり、電波が圏外になると、どうなりますか?

ソワソワして落ち着かなくなる、コンビニまで電池を買いに走る……。

スマホで“常時繋がれる”という状態は、孤独感を埋めもしますが、反対に強い孤独感を生むことだってありますよね。

スマホがもたらす情報に一喜一憂している……そんなデジタルライフに疲弊した人たちの中で、「圏外旅行」が流行っているらしいのです。

 

■あえて「電波圏外」の場所に行く旅行

旅行先では、スマホは何かと欠かせないもの。ちょっとしたことを調べたり、旅行の様子をSNSにアップしたり。旅行先で“電波圏外”だと「使えない!」とイラッとしてしまいますよね。

今や、富士山の頂上だって“バリ3”で繋がる、このご時世。

ところが、あえて“電波圏外”の場所を探して旅行に行く、そんな「圏外旅行」がポピュラーになりつつあるのです。海外では「tech-free-vacation」と呼ばれ、そのための旅行先最適地ランキングなども紹介されるほど。

 

■「人間本来の能力」を戻す効果も

スマホを圏外にすることで、わたしたちにどのような変化があるのでしょうか?

実際に圏外旅行をした人は、集中力が増した、ストレスが軽減された、新しいアイディアや新しい発想が浮かびやすくなった、よく眠れるようになったなどの変化を感じているそう。

デジタル環境への接触が遮断されることによって、感性や感覚器官、思考力などの“人間本来のパフォーマンス能力”が向上するのかもしれませんね。

 

■日本でも、4割近くが「圏外旅行希望」

日本でも、この圏外旅行を希望する人は増えてきているよう。実際にYahooの意識調査でも、約40%と、半数近い人が「圏外旅行に行きたい」と答えています。

「スマホの電源を落とせばいいだけでは?」という意見もありますが、スマホを持っていると“自制が効かなくなる”ほど、精神的に依存している人が、案外多いのかもしれませんね。

 

バーチャルメディアには「つい気づくとチェックしている」中毒性や、「つながらないと平静でいられなくなるような」依存性が問題視されています。繋がりを維持するために割いていたエネルギーや、返信コメントに奪われる気力は、あなたが考えてるよりはるかに膨大なのです。

そんな支配力に違和感を感じる人のために、こういった旅の登場もごく自然なことなのかもしれませんね。