川島永嗣 (撮影/佐野美樹・PICSPORT)

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日差しが強く30度以上あったセスノックで調整した日本代表を待っていたのは、目まぐるしく天候が変化する、難しいスタジアムだった。試合開始前は曇り、すぐに土砂降りの雨が降り、続いて太陽が強烈にピッチを照らす。そして一貫して強風が吹いていた。

それでもパレスチナとの実力差は一目瞭然。川島永嗣はほぼ仕事もなく、楽な時間を過ごしていた――はずだったが、どうやら別のことを考えていたようだ。

「相手もロングボールで狙ってきましたからね。でもしっかり集中できました。風という部分では難しかったのですが、この試合はこの試合のことだけではなくて、もっと難しい相手と対戦するときにどうだろうかということを話ながらプレーしていました。たとえば後半のFKの場面です」

59分、日本はFKからピンチを迎える。ゴール前に上がったボールがペナルティエリアの中でこぼれ、落ちた場所が悪ければ詰められる場面があったのだ。「あれは自分が出て触れる場面。パンチできましたが、逆風で、最後に手元でボールが急に落ちてきた」と川島が振り返る場面だった。

「他にもブロックしたりとか、そういう場面は強い相手だと決められる可能性があるので、そういうところでどうするかと考えながら集中力を高めていました」

「無失点でいこう」という試合前の狙いは達成できた。大会への入り方としてはいい形になっただろう。

川島は「集中力を高める」と言っていたが、実はそれが一番難しかったのかもしれない。これまで何度もアギーレ監督の八百長疑惑に対しての質問が飛び、オーストラリア入りしてからはプールに入ってアギーレ監督が怒ったのではないかという報道があった。選手は「誰もプールに入っていない」と憤慨していたのだ。

「選手はピッチでやることに集中しました。あとは、自分たちが手にしなければいけないものは明確だし、自分たちはもっと先を見ているので、ピッチのことだけを考えて次の試合に向かって準備します」

選手たちは勝つことに集中している。その集中力があったから、逆風は気にならなかったのかもしれない。

【取材・文/山本遼太郎】

▼ 酒井高徳

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)


▼ 清武弘嗣

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)


▼ 長友佑都

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)


▼ 豊田陽平

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)


▼ 本田圭佑

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)


▼ 本田圭佑

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)


▼ 本田圭佑

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)


▼ 吉田麻也

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)