2015年3月14日に金沢・富山〜長野間が開業する「北陸新幹線」。速達タイプの「かがやき」であれば、現在4時間前後かかる金沢〜東京駅間を2時間28分(富山〜東京間は2時間8分)で結ぶ。新たなブームになるのは間違いないと絶賛する大前研一氏は、外国人観光客の人気も集めるに違いないと考える。北陸新幹線と北陸の、外国人向けの観光地としての可能性について大前氏が分析する。

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 北陸新幹線は、外国人観光客の人気も集めるだろう。これまで、数えきれないほど多くの外国人の日本旅行をアテンドしてきた私の経験からすれば、京都や奈良に飽きた欧米人は、まだ古い街並みのファサードが残っていて露骨に観光地化されていない金沢をはじめとする北陸の魅力を発見すると思う。

 また、ヨーロッパ人は飛騨高山が大好きだが、金沢からは高速バスで2時間余、富山からは電車で最短1時間半で高山に行くことができるし、途中で白川郷に立ち寄ることもできる。

 そして、大挙して押し寄せてきそうなのが中国人観光客だ。すでに軽井沢や白馬などは中国人だらけになっているが、中国のLCC(格安航空会社)春秋航空が上海から羽田と成田への就航も検討しており、今後いっそう中国人観光客が増えることは間違いない。

 その時、日本を何度か訪れたリピーターは、検索サイトのバイドゥ(百度)の情報や春秋旅行社などの旅行会社が作るパッケージツアーで北陸に注目すると思う。

 最近は中国人も温泉が好きになっているので、宇奈月温泉や加賀温泉郷への関心も高まるだろう。しかも中国人観光客は日本の観光シーズンに関係なくやってくる。桜、新緑、紅葉、雪景色……四季折々の魅力をPRして中国人観光客を呼び込めば、シーズンを平準化することができるのだ。

※週刊ポスト2015年1月16・23日号