日本代表、アジア連覇の道も一歩から…足元見つめて1試合ずつ

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 日本代表は12日、オーストラリアで開催されているアジアカップの初戦を迎える。連覇と最多記録を更新する5度目の優勝がかかる戦いは、パレスチナ代表との対戦で火蓋が切られる。

 前日会見に出席したハビエル・アギーレ監督と長谷部誠は、ともにタイトル防衛を意気込んだ。そして同時に、初戦の重要性を口にする。指揮官が「立ち上がりから決勝のラスト1分という気持ちで、全てのボールに対して強くいかないといけない」と気合を見せれば、長谷部も「最高の準備をして、しっかりと結果を出して勢いに乗りたい」と口を揃える。

 前回大会は、結果的に優勝したが初戦は大苦戦。今大会でもグループリーグ3戦目で激突するヨルダン代表と対戦すると、試合終了間際までリードを許してしまう。後半アディショナルタイムに吉田麻也の代表初ゴールで追いつき、何とかドローに持ち込むあわやの展開だった。

 王者として臨む今大会は、4年前の記憶もあってか、初戦を前にチームに弛緩した空気は流れていない。10日には選手だけでミーティングも実施して、決戦ムードを高めた。

 ミーティングは、前回大会にも出場して「(経験を)若い選手に伝える部分で非常に大切な役割を担っている」と自覚する長谷部が進行。指名された年長選手から意見を述べていったとされる。アジアを戦い抜く上での共通理解も深まった様子で、初出場となる武藤嘉紀は「軽いプレーで立ち向かうことはできない。肉弾戦になっても弾き返せなければいけない」と気を引き締める。

 チームのけん引役である長谷部が「まずこの1試合に集中してやることが重要」と語り、「アジアのタイトルを守る意味はあるが、この大会はこの大会」と口にすれば、前回同様に背番号「10」を着ける香川真司も同調。「連覇とか、変な意識をするよりは、まずは大事な初戦に全てを注ぐ。それを1試合1試合積み重ねてやっていければ」と、目の前の一戦に集中する。

 過去の大会を振り返っても、一筋縄ではいかないアジアカップ。大会前から連覇だ、優勝だと騒ぎ立てる周囲をよそに、選手たちはしっかりと足元を見つめている。