マインツで確固たる自信を手にした岡崎が、日本の得点源としてアジアカップに挑む。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大

 1月9日、マインツからレスターへの移籍が基本合意に達したとの報に対し、岡崎は冷静だった。ニューカッスルでの練習後、本人に直撃すると「全然、聞いてないです」と笑顔を見せる余裕さえあった。
 
「4年前の同じ時期に移籍話があった時も気にしなかったので。(こうやって騒がれる状況は)慣れているし、今はアジアカップを一番に考えたいです。マインツで自信を手にして臨む今大会で点を取れなかったら、なんの言い訳もできない。仲間と一緒に優勝したい気持ちが強い。自分の夢はその先にある」
 
 その先にある夢とは? クラブでのステップアップなのだろうか。
「そういう考えはないですね。仮にイングランド行くことになっても、ステップアップかどうかは分からないし、人それぞれだと思います」
 
 新天地候補が、プレミアリーグの“最下位チーム”だということも気にしていない。
「むしろチャンスと捉えています。ビッグクラブからオファーが来てもなんていうか……。あまり魅力に感じないし、単純にそれだけの期待(レスターの提示移籍金は800万ポンド=約14億4800万円)に応えたい。マインツが僕を獲得してくれた時も高い移籍金を払ってくれたし、期待値が高い環境で何ができるか。言ってしまえば、移籍先は重要ではないです。そのクラブに自分を捧げられるかですね。マインツに残っても全力を尽くすし、違うチームに行っても自分のスタンスを崩したくない」
 
 岡崎のエネルギーの源は、「期待値の大きさ」だが、前所属のシュツットガルトでは「最終的なところで監督に信頼されていなかった」という。そうしたなかで、いかにもがき、モチベーションを保って戦い抜けるか。それが今、岡崎自身が求めている環境のようだ。
 
「(今の)マインツではみんなが期待してくれるからモチベーションも上がるけど、そうではない時にどれだけ活躍できるかが重要。そういうことを考えるべき時期にきているのかなとも思います。新しいチャレンジをしたい気持ちは強いです」
 
 アジアカップは、岡崎にとって新しいチャレンジへのステップとなるのだろうか。今大会での活躍次第では、いよいよ“その日”は来るのかもしれない。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト)