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関西大学(関大)と帝人は1月8日、ポリ乳酸繊維と炭素繊維を使用した圧電ファブリックを開発したと発表した。

同成果は、関大 システム理工学部 田實佳郎教授と帝人らによるもの。

研究グループは2012年に、ポリL乳酸とポリD乳酸を積層させることで強力な圧電性能を発揮し、柔軟性や透明性も有する圧電フィルムを共同開発した。そして今回、同技術の応用により、繊維を用いた圧電ファブリックという新しいコンセプトのウェアラブルデバイスの開発に成功した。

圧電ファブリックは、圧電体にポリL乳酸繊維、電極に炭素繊維を使用することにより、センサやアクチュエータへの使用を可能としたファブリックで、福井県工業技術センターの協力を得て平織、綾織、サテンの3タイプを開発した。平織タイプは"曲げ"を感知することができ、サテンは"ねじり"、綾織は"曲げ"、"ねじり"に加え、"ずり"や3次元方向を感知することができる。3タイプのファブリックは、その織り方や編み方の種類は数百にも及ぶことから、変位や感知したい方向に合わせた圧電ファブリックの設計が可能となるという。

なお、今回の開発は、帝人が有するポリマーコントロール技術や織り・編みといったテキスタイル技術と、田實教授が長年培ってきた知見を複合化することにより実現した。今後、研究グループは、織り・編みによる最適なファブリックの設計に取り組み、これまで不可能であった"着用するだけで精緻な動きをデータ化すること"を目指すとしている。

そして、それを基に手術や介護などの遠隔医療や、伝統工芸などの職人技の可視化、さらに宇宙開発に至るまで、"人の動きを精緻に再現する"ことにより、これまで成し得なかったセンシング技術を確立し、インターネット上でモノをコントロールするIoT(Internet of Things)社会の進化に貢献していくとコメントしている。

(日野雄太)