オフ明けから大会本番に向け最終調整へ…得点への意欲を一段と高めた香川真司

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 2015年アジアカップ(オーストラリア)に向け、12月29日から休みなしで調整してきた日本代表。6日は初めての完全オフとなったが、合流したばかりの柴崎岳(鹿島アントラーズ)と豊田陽平(サガン鳥栖)は揃ってコンディション調整を実施。それ以外の選手たちも、散歩や卓球、軽くボールを蹴るなど思い思いに体を動かし、心身両面でのリフレッシュに努めた。

 迎えた7日。彼らは23人全員でいよいよ本番に向けて最終調整に入った。事前合宿地・セスノックが真夏の太陽で刺すような強烈な日差しに見舞われる中、10時半から約2時間に渡ってフィジカル強化や多彩な種類のパス交換、クロスからのシュートゲームなどを精力的にこなした。ハビエル・アギーレ監督はクロスからの得点パターンを確立させようと意欲満々。最後のゲームで得点した選手に自らハイタッチしにいくなど、積極的に雰囲気を盛り上げていた。昌子源(鹿島)が「監督はピッチ上では物凄く熱い人。あれだけサッカーが好きな人もいない、選手からの信頼はすごく厚くなってると思う」と発言するなど、チームの一体感は日に日に高まっている印象だ。

 こうした指揮官の期待に応えなければならないキーマンの1人が、エースナンバー10を背負う男・香川真司(ドルトムント)だろう。昨年9月の新体制発足以降、香川にはまだゴールがない。4日のオークランド・シティ、5日のランブトン・ジェファスとの練習試合にも続けて出場したが、無得点に終わった。

「やっぱり自分は攻撃で点を取る選手だと思ってるし、そうやって評価を上げてきた。自分としてももっと結果を残していきたいし、そういう年にしたいんで、得点は常に狙っていかないといけないと思ってます」と香川はアギーレジャパン初得点への強い渇望を改めてのぞかせた。

 オークランド戦の開始早々に本田圭佑(ミラン)からのマイナスのクロスに飛び込んだ決定機は、まさにメキシコ人指揮官が狙っているクロスからの得点パターンだ。香川もこのような形を数多く作ることが、ゴール量産への重要なポイントの1つと考えている。

「(インサイドハーフが)ポジション的にちょっと遅れて入るところだから、マイナスでボールを受けることが多い。この前の試合ではあそこのスペースが空いてたし、次の試合でもいい感じで崩せた時はスペースが空いてくると思う。そこでもらえるようにもっと要求していきたいです。それ以外にも、両サイドがボールを受けた時にいいタイミングで裏に抜け出したり、センターラインのいい位置でボールを受けられたらチャンスになる。あとはどれだけ自分が走力を持って走りこんでいけるか、前との連携でコンビネーションで崩していけるかってことを意識してやれば、ゴールを増やしていけるんじゃないかと思います」と、香川は本番が近づくにつれて、自分なりの得点アイディアをより具体的に描きつつあるようだ。

 12日の初戦・パレスチナ戦(ニューカッスル)まで5日。香川は本番を想定したフィジカル面の調整を着実に進めている。前日のオフには外にいた子供たちと一緒にストリートサッカーを楽しみ、原点に返った。神戸にいた少年時代の自分より小さな子供たちとボールを蹴りながら常に自分を客観視していた男にとっては、非常にいいイメージトレーニングになったことだろう。その成果を2度目のアジアの大舞台に生かしてもらいたい。

文=元川悦子