ひつじがすき

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「迷える羊」などという表現もあるので、なんとなく、か弱いとか、やさしいというイメージを抱きがちだが、じつは世界にはヒツジを平和や前途洋々、希望のシンボルとみなすところが多いよう。それに未(ヒツジ)年の「未」は「木」の上にこれから成長していく小枝「一」が乗っている希望を表す漢字なのだ。

未年の2015年が明るい未来につながることを期待しつつ、新年第1回の「BOOKウォッチ」は「未(ヒツジ)」をテーマに3冊ピックアップ。

J-CASTニュースの新書籍サイト「BOOKウォッチ」(http://www.j-cast.com/bookwatch/)でも特集記事を公開中。

知ったかぶりができる、ヒツジ入門書

『ひつじがすき』(著・佐々倉実、佐々倉裕美、1280円、山と溪谷社)は、ヒツジのあれこれが満載のヒツジ入門書・ヒツジ事典だ。

「ふわふわで真っ白だけとは限らず、黒や茶、ブチもいる」といったヒツジの種類の話から「草を食べるだけで人に大いに役立っている。草は食べるけれど、引き抜いて食べないので次につながる」といった命の循環のお話。それにヒツジの歴史、ヒツジを扱った文学、絵本、衣食住にかかわる雑学、ヒツジを上手に写真に収めるテクニック、羊飼いになる方法までもが事細かに紹介されている。

アカデミックな学術書ではないので手軽に拾い読みができ、未年の年賀挨拶、新年会の話のネタ帳としてもおすすめだ。春夏秋冬、かわいいヒツジの写真がいっぱいで、眺めているだけでも癒される。

未歳にまつわる、あれこれ学べます

歌手の橋幸夫さんは、「運命学」にも造詣が深いとは驚きだ。新著『未歳生まれは、超運すぎる人』(1296円、三五館)は、未(ヒツジ)歳にスポットを当てた開運本だ。

干支、十二支は1年ごとだけでなく12年をひと区切りとする「一時代」もあるそうで、現在は144年ぶりの「未の時代」。未の時代は時代が動くようで、前回は明治維新がそれにあたり、未の時代に未歳生まれの坂本龍馬が活躍したと解説する。また、古くはエジソンやベル、ITの時代を切り開いた、アップルの故スティーブ・ジョブズ氏、マイクロソフトの共同創業者、ビル・ゲイツ氏など発明家は未歳生まれが多いだとか、AKB48がここまでブレイクしたのはメンバーに未歳生まれが多数いるからだとか、未歳生まれは大器晩成なのでゴルフの石川遼選手はまだまだ伸びるという予言があったりもして...、著者自身が72の歳男ということもあり、未歳礼賛がつづく。未歳生まれが本書を読めば、気分がよくなるだろう。

未歳生まれと他の歳生まれの相性解説や、未歳の今年に出かけるといい開運スポット紹介もあるので、未歳生まれでない人も楽しめる。

ラムをラブする、グルメガイドブック

『東京ラムストーリー』(編・羊齧(ひつじかじり)協会、1620円、実業之日本社)は、「ヒツジのお肉を食べる」に特化したグルメガイドブック。

「王道ベーシック羊 Lamb Again」「お気軽エコノミー羊 Easy Lamb」「中〜上級ディープ羊 Endless Lamb」「変化球新ジャンル羊 Lamb Changes」の4つの切り口で、首都圏を中心としたレストランのラムやマトンなどのヒツジ料理を紹介している。

書名や章見出しは明らかに「LOVE」と「LAMB」の語呂合わせ。それだけ「ラム」への愛が込められているということで、「においが苦手なんていっていたらもったいない、ヒツジのおいしさをもっと知ってほしい」という熱気が随所に感じられる。おなじみジンギスカンやラムチョップだけでなく、1本90円の串焼きから「要予約、丸々1頭の丸煮」まで、ヒツジ料理はこんなにバリエーションがあるのだと感心。

必ずしもすべてのお店がヒツジ肉の専門店ではないが、ウイグル、インド、ニュージーランド、チュニジアなど各国料理レストランガイドブックとしても役に立ちそうだ。