あなたは500円で買える金魚に5万円の医療費を支払える?(画像はedp24.co.ukのスクリーンショット)

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ごく普通の金魚の体調が悪そうだと知った時、あなたはその金魚を獣医のもとに連れて行き、高額な医療費を支払う意思があるだろうか。イギリスのそんな飼い主の話題が大きな注目を集めている。

英ノーフォーク州のノース・ウォルシャムに、金魚の命を大切にするとても心優しい男性がいた。「トール・バーン動物医療センター」の獣医がこのほど同州のメディア『Eastern Daily Press』に、「大変な負担でありながら、金魚にも高額な医療費を支払っていった飼い主さんがいます」として、ちょっと心温まる話を披露してくれた。

同センターの獣医であるフェイ・べセル氏によれば、体長7cmほどの金魚を連れた飼い主は「3年前から自分のオフィスで飼うようになりました。腹部が張って元気がありません」と話したという。金魚の様子から便秘を疑ったベセル医師は、手術が必要で請求金額は300英ポンド(約55,400円)にもなることを説明。飼い主はあまりの高額に表情を強張らせ、一旦は「あきらめます」と診察室を後にしたが、5分もなく戻って来てこう言ったという。

「やはり治療をお願いします。体調が悪くてはかわいそう。この子に特別な思い入れがあるというわけではないのですが、私はとにかく金魚が大好きなんです。」

ベセル医師は早速その金魚に心拍数のモニターを装着し、麻酔注射を打ち、口にチューブを挿入。小さなメスを使用して3針を縫った50分間の手術により、背びれや肛門の付近から糞とみられる塊は無事取り除かれた。「皆さん、本当にペットを愛していらっしゃいます。たった3ポンド(約550円)で買える金魚でも、命の重みは同じなのですね」と話し、ベセル医師もこの飼い主にはすっかり心を打たれてしまった様子だ。

※ 画像はedp24.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)