物価上昇が進む中、所得はほとんど上がらず、家計圧迫が続いている。急激な円安も加わって今後ますます物価上昇ペースが上がるのは必至の情勢だが、こうした中で家計を守るにはどうすればよいのか。経済アナリストの森永卓郎氏が、物価上昇に打ち勝つための固定費の節約術を紹介する。

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 総務省が10月31日に発表した9月の全国消費者物価指数は生鮮食品を除く総合指数が前年同月比3.0%上昇し、16か月連続の上昇となりました。しかし円安の影響もあり、生鮮食品も含めた物価は、この1年で実質的にほぼ4%上がっているのです。ここにきての急激な円安進行も、これに追い打ちをかけていくでしょう。

 こうしたハイペースな物価上昇を乗り切るためには、日々の支出を抑えることが絶対条件となります。家計支出の3分の1は固定費で3分の2が変動費といわれますが、その両方を下げる工夫が必要です。以下、私が実践しているものも含めたケチケチ節約術をいくつか紹介します。

 まずは固定費の節約術から。固定費で一番大きいのは何といっても家賃です。基本的には家で見栄を張らないことです。狭い家に移るだけで家賃を下げることができるし、もし可能であれば郊外に移り住むことで家賃も物価も劇的に下げることができます。

 通信費も固定費の中で大きな比重を占めます。携帯電話でネット閲覧の多い人は大手キャリア3社のいずれかと契約しなければならないのが実情だと思われますが、それでも安くする手段はあります。NTTドコモ、au、ソフトバンクを2年ごとに乗り換え、乗り換えの時だけに提供される安いプランを活用する方法です。それをやるとネットをかなり使う人でも、月額5000円を切ることが可能になります。

 携帯電話は長期契約をしている方が料金的にも優遇されるイメージがありますが、乗り換えた方が絶対に有利です。実際、私が教えている大学の学生たちの多くも、この方法を実践しています。現在はナンバーポータビリティで電話番号は変わらないし、メールもGメールなどを使っていれば何の問題もありません。

 頻繁にネット閲覧しない人は、イオンやビッグローブ、ビックカメラなどが提供している格安スマホを選択する手もあります。通信速度が遅い、容量が少ないといったデメリットはありますが、これなら月額2000〜3000円程度で済みます。

※マネーポスト2015年新春号