西川周作 (撮影:岸本勉/PICSPORT)

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2014年大晦日、アジアカップでの日本の勝利を呼び寄せる「秘密兵器」が登場した。この日、リカルド・ロペスGKコーチが用意したのは特殊なボール。内部におもりが仕掛けてあり、重心がずれているので、普通に蹴ってもブレ球になる。

西川周作は「これまでに経験したことのないボール」だと言う。「正面から普通に蹴ってもぶれていました。集中力を持ってトレーニングすることができました」と笑顔で振り返った。

日本代表が普段使っているのはアディダス社のボール。だがアジアサッカー連盟主催の試合ではナイキ社製を使うため、ボールの感覚が変わってくる。それでもこの「秘密兵器」を使って練習しておくことで、微妙な弾道のずれにも対応できるはずだ。

また、この特殊ボールを使ったトレーニングでは別の効果もあると西川は言う。
「最後までボールを見るという基本に立ち返りました。最後は足を止めて正面でボールをストップできたらいいのですが、飛んでいる間は最後までステップを踏むという、ステップワークですね。足を動かしたほうが自分が取れる距離が広がりますから」

合宿初日以来、川島永嗣は別メニューが続いている。本人は「間に合います」と言っているものの、西川や東口順昭がゴールを守る可能性は高まっている。その2人を徹底的に鍛え上げるのがこの「秘密兵器」。変わった軌道のボールにGKたちは戸惑いながら、より集中力を高めるはずだ。

【日本蹴球合同会社・森雅史】