高校女子サッカーの頂点を決する選手権が開幕…女王・日ノ本を止めるのは?

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 今大会で23回目の開催となる女子の高校選手権は、1月3日(土)に開幕し、11日(日)決勝戦を迎える。高校の女子サッカー部No.1を決める大会だ。2004年の第13回大会からは静岡県磐田市で毎年開催されてきたが、今大会から3年間は兵庫県で開催されることが決まった。第1回大会から第10回大会までは兵庫県神戸市で行われたため、13年ぶりに兵庫県に高校女子選手権が帰還する形となった。

 男子のように各都道府県で出場校を決めるのではなく、女子は9地域で地区予選を戦って、勝ち抜いた32校が全国への切符を手に出場する。もちろん男子の高校選手権と同様、ノックアウト方式で行われ、負けたら大会を去ることを余儀なくされる。3年生にとってはこれが高校最後の公式戦だ。

 これまで、高校の女子サッカーは東北、関東、九州に強豪チームが集中する傾向があったが、近年は関西、東海、中国のチームが力をつけてきており、勢力図が年々変化しつつある過渡期と言える。特に、日ノ本学園(関西第1代表/兵庫)は個人スキルが高く、自立した大人びたサッカーで、インターハイで3連覇中、選手権では前回大会で優勝し、今大会は連覇を狙っている。よって今大会のみどころは、この日ノ本学園の独走をどこが止めるのか、だろう。

 11月25日にJFAハウスで行われた組み合わせ抽選会では、岡山作陽(中国第1代表/岡山)と常盤木学園(東北第1代表/宮城)の強豪校が1回戦で戦うことが決まった時、どよめきにも似た声が会場から上がった。これは、作陽と常盤木学園のどちらもがストップ・日ノ本学園の最有力候補だったためで、この2校が初戦で潰し合うことになった。

 日ノ本学園が夏のインターハイ決勝で圧倒的な強さを見せて優勝を決めた直後、指揮を執る田邊友恵監督は「去年ほどの強烈な個性を持った選手が今年はいない。ピッチ上での『監督』がいない」と漏らしたが、弱点を探るとすれば、そのあたりにあるのではないだろうか。

 他の出場校を見ると、将来が楽しみな選手が数多く存在する。特に藤枝順心(東海第1代表/静岡)のMF杉田妃和の名前は覚えておいてほしい。アジアサッカー連盟(AFC)が選出する2014年の年間最優秀ユースプレーヤー賞(女子)を受賞した、将来を嘱望される逸材だ。2020年の東京五輪で、なでしこジャパンの中心選手として活躍することが期待されている。

 その他にも、高校卒業と同時になでしこリーグでのプレーが内定している選手がおり、今大会や来季の活躍如何によっては、今年の女子W杯(カナダ)、来年のリオ五輪メンバーとしてなでしこジャパンに選出される可能性もある。

 無限の可能性を秘めた、若きなでしこたちに用意された決勝の舞台は、ノエビアスタジアム神戸。日本、世界を代表する女子選手であるMF澤穂希がプレーするINAC神戸レオネッサのホームスタジアムだ。その上空に高々と優勝カップを掲げ、栄冠を勝ち獲るのはどこの高校か。

文=馬見新拓郎