万一に備えて加入した生命保険がムダに… 誰もが陥る夫婦&家族のお金管理の罠とは?

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今発売中のダイヤモンド・ザイ2月号の「しないと数百万円の損も!夫婦&親子のお金の片付け」の記事では、20のケーススタディから夫婦や親子のお金管理の落とし穴とその対策を紹介している。今回はその中から、夫婦間でのお金管理について、あいまいなままにしていたが故に遭遇した悲劇を参考に、夫婦間で不可欠の「お金の片付け」のポイントを紹介しよう。

死んだ夫が預金していた銀行のほか
加入していた生命保険もわからず…

 交通事故で夫が突然死した西島恵子さん(仮名)は途方に暮れている。亡夫の銀行口座や保険など、財産の中身がまったくわからないのだ。

 夫は通帳のないネット銀行を利用していたため、残高はおろか、どの銀行に口座があるのかもわからない。株式投資もしていたが、ネット証券で取引しており、保有する株も恵子さんは聞いていなかった。

 義弟が「そういえば兄貴は信用取引やFXもやっていたけど大丈夫?」と心配そうに聞いてきた。後に判明したことだが、どちらも自動で損切りの設定がされていたのでポジションは閉じられていたが、もしこうした設定をしていなかったら相続人の恵子さんの知らないところで含み損だけ膨らんだ可能性もあった。

 今後の生活も不安だらけだ。生前「独身時代に生命保険に入った」「親が昔、保険をかけてくれた」と口にしたのを聞いたことはあるが、保険会社も保障内容も、誰が受取人なのか、契約が継続しているのかも確認していなかった。「保険金が出るなら来月が支払期限の娘の入学金も心配ないのに……」と確認もれを後悔するばかり。

 知人からは「金融機関から定期的に通知が届いていたはず」と言われたが、お互いの郵便物は勝手に見たりしなかったので、どのような通知が来ていたかも知らなかった。それどころか、夫の死後、最初に届いた郵便物はクレジットカードの引き落としの連絡で、「会費」と書かれた謎の費用に戸惑い、「何の会費か調べ退会しないと」と焦るばかり。

 日頃から夫婦できちんと「お金の片付け」をしておけば家族がここまで困ることはなかったはずだ。

万一の備えの再確認で保険のムダが浮上、
惰性で支払う会費も一掃して数万円節約!

 三浦康彦さん(仮名)は保険の片付けに着手。保険会社、保障内容、保険証券の保管場所など家族で情報共有し、万一の際にすぐに請求できる状態にしておくことにしたのだ。

 片付けで気になったのが保険のムダ。

 営業員に言われるまま加入した高額な保障や特約は本当に必要か。専業主婦の妻に高額な死亡保障がある。子どもの医療費は無料の自治体在住なのに、子どもの医療保険にも加入している。これらは保険の見直しの対象だ。

 保険に詳しい知人は「住宅ローンは死亡すると完済となる生命保険付きなので、住宅ローンを組んだ君はその分の死亡保障は節約できる」と言う。また「独身時代に加入して、結婚後も受取人が両親になったままの人がいるから、受取人の確認も必須だ」と言われた。

 また、久しぶりに通帳を見た三浦さんは、目的がすぐに思い浮かばない引き落としが何件もあることに気付いた。

 改めて思い出すと、月1〜2回しか行かないスポーツクラブ代や、興味を失った同好会の会費、三日坊主で終わった通信教育費など節約の余地がある。もちろん継続する会もあるが、「俺が死んだら退会届を出さないと永遠に引き落としがされる」と、引き落とし一覧表を作成し家族へ渡すことにした。

 このように、ちょとした確認と整理をするだけで、せっかくの保険料が支払われなかったとか、知らず知らずのうちに無意味な会費を払っていたといったムダは省けるものだ。ちなみに、ダイヤモンド・ザイ2月号には、こうしたケーススタディが満載。夫婦だけでなく親子間での相続などについての情報共有や管理の失敗例も取り上げている。年末年始にぜひこうした「お金の片付け」を実践して欲しい。