嫌われにくい人が実践している話し方

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 あの一言は余計だったんじゃないか。きつい言い方をしてしまったんじゃないか。ついつい愚痴をこぼしてしまった。後から思うと、嫌われたかも!? と心配になる言動をしてしまったという経験は誰しもがあるはずだ。それだけ人との付き合いは気を遣うもの。特に仕事においての人間関係は、悩みの種だという人は多いのではないだろうか。
 厚生労働省が5年ごとに発表している「労働健康状況調査」を見ると、仕事に関して強いストレスを感じている人は年々増加の傾向にある。そのストレスの一番の要因が「職場の人間関係」だ。平成24年の調査によるとその問題が4割を超えているのだ。

 本書『嫌われたかも!?と心配にならない話し方のルール』(植西聰/著、クロスメディア・パブリッシング/刊)は、相手に嫌われる心配もなく良好な人間関係を築くための話し方のルールを紹介する一冊だ。

 誰とでも人間関係は良好に築いていきたいものだが、ストレスの大きな要因にもなってしまう。では、どういったことに気を付ければいいのか。
 嫌われない人は、言っていいことと悪いことの分別をつけている。良好な関係を保てる人は、感情任せで自分の本音をそのまま口に出すことはない。例えば、絵を描くのが苦手な人に向かって、直接、「あなたは絵が下手ですね」などと言ったりはしないのだ。
露骨な本音は、相手のプライドを傷つけてしまうことがある。しかも、「これがこの人の本音なのだ」と思わせてしまうため、相手との間に大きな溝が生じるようになる。親しまれ好かれる人はそういったことに、人一倍、気を遣っている。たとえ、どんなにイライラしていても、腹の立つようなことがあっても、感情でモノを言わないのだ。

 言われてみれば当たり前と思えることでも、疲れていたり、嫌な思いをすれば、愚痴やマイナスのことを言ったり、人に当たってしまうこともあるかもしれない。しかし、多くの人に好かれる人は、口にしてはいけない最低限のルールを無意識のうちに心得ている。言い換えると、相手が不快な気持になる言葉を慎んでいるということだ。

 年が明け、気持ち新たに頑張ろうという想いは誰もが持っているはず。そのテンションを持続させるためにも、人間関係は大事だ。
「言わなきゃよかった」と、後悔したり、悩んだりすることがないように、相手も自分自身も気持ち良くコミュニケーションがとれるようになるためにも、そのテクニックを学び、会話に取り入れてみてはどうだろう。
(新刊JP編集部)