アジア杯を乗り越えられればドルトムントでも新境地が見えてくる…2015年の進化へ香川真司の決意

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 2015年アジアカップ(オーストラリア)を控えた日本代表の国内事前合宿も3日目に突入。大晦日の31日は午後、千葉県内のグランドでトレーニングを行った。前日同様、サポートメンバーの牲川歩見(磐田)と中島翔哉(FC東京)を含む24人の選手が参加し、これまで右ひざ負傷のため別メニュー調整だった川島永嗣(スタンダール・リエージュ)もゲーム形式の練習などに部分的に合流した。

 この日のトレーニングは練習時間が1時間半を超え、対人プレーも多くなるなど、着実に実戦を意識した内容にシフトしている。ハビエル・アギーレ監督は大声を出して注意を促したり、ゴールを決めた岡崎慎司(マインツ)とハイタッチをしたりと、身振り手振りで選手たちを力強く鼓舞する姿が印象的だった。途中からはゲーム形式での4−4−2の戦術確認も実施。長谷部誠(フランクフルト)が「中盤とディフェンスラインとFWのラインで、そこを通させないっていう意図の守備の仕方だったと思います。最初は横の選手との距離感を重点的にやって、最終的には10人でプレーして前の選手との距離感もやりました」と説明した通り、連動性の高い守備を構築するのが最大のテーマだったという。

 そんな中、香川は、本田圭佑(ミラン)、遠藤保仁(G大阪)、香川真司(ドルトムント)、乾貴士(フランクフルト)という右からの並びに陣取り、中盤のボランチ的な役割を担った。「それはこれからオーストラリアへ行って監督と話し合いながらやりたい。現状では何とも言えない」と彼は言葉を濁したが、今季開幕前に所属したマンチェスター・Uではボランチに使われた時期もあり、そのポジションを担わないとも限らない。

 ただ、今の香川がそういうことも含め、2015年という新たな年が始まることを、非常にポジティブに捉えている。

「僕は日本人ですから、年の初めだったり終わりっていうのは大事。そういう文化のもとで育ってるんで、アジアカップで2015年の良いスタートを切れたらすごくいい。ドルトムントも今、こういう状況なんで、帰ってからもレギュラー争いだったりもありますけど、まずはアジアカップでしっかりとやりたい。ここをみんなで乗り切れれば、自然とドルトムントでの位置づけだったりも見えてくると思う」と意気込みを新たにしていた。

 2014年はマンUやドルトムントでの苦境、ブラジル・ワールドカップでの予想外の不振など悪循環が続いた。古巣・ドルトムントで自分が思い描いた以上のものを求められ、それを出せなかったことは、彼の中でもショックだったはずだ。けれども、本人は「精神的に成長できる土台を作れた」と強調する。

 メンタル的な部分は香川のとっての最大の課題。その壁を超えられれば、もっともっと大きな飛躍を遂げられるはず。初めてエースナンバー10を背負ってから4年が経過した2度目のアジアカップで一皮剥けたところを示せれば、彼の風向きは必ず変わるはずだ。

 次の1年は劇的な進化を期待したい。

文=元川悦子