日常に溶け込むスマートウォッチ:「VELDT SERENDIPITY」レヴュー

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日本発の国産ウェアラブルデヴァイスブランドとして、2012年に誕生したヴェルト。手がけるスマートウォッチの第一弾、「VELDT SERENDIPITY」が12月12日に発売された。そのデザインと機能性をレヴューしよう。

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WIRED
・時計としてスマートで美しい外観
・ユニークな「タクシー」の配車
TIRED
・Androidスマートフォンに未対応

2014年にはGoogle GlassやAndroid Wear端末をはじめ、数々のウェアラブルデヴァイスが登場したが、スマートウォッチを志向した製品の多くが「デジタルデヴァイスとしての」機能性・拡張性を志向したモデルであったと思う。

そんな時流にあって、今年6月にヴェルトが記者発表を行った「VELDT SERENDIPITY」は、スマートウォッチの領分を明確にして、あくまで時計であることを主眼に置いていた(2014.1.6.記事「日本発! 生活に解け込むスマートウォッチで世界に挑む「ヴェルト」とは?」)。

ぼくが手にしたのは、Model Rの「Moon Ray」デザインモデル。外見はアナログ針を備えた腕時計然としたデザインで、フロントボディはステンレススチール。時計としての時刻を設定するためのリュウズのほかに4つのボタンがあるが、それらもすべて、時計の一部として一体感がある。デジタル機器らしさを主張するのは日本語の文字表示が可能な96x16pixelのモノクロOLEDディスプレイくらいだ。

バッテリーはリチウムイオン電池でマイクロUSB端子から充電で約1週間だが、これはあくまでもデジタルデヴァイスとしてのバッテリー駆動の話。時計としての電池は独立し、一般的なクォーツと同じく約3年間持続する。生活防水のIPX7対応の仕様だ。

わざわざ自分からスマートウォッチを身につけていると主張しなければ、外観からも、機能性からも、VELDT SERENDIPITYは腕時計なのだ。

スマートウォッチとしてのVELDT SERENDIPITYのファンクションは、その大部分がiPhone(iOSデバイス)とBluetoothのワイヤレスで連携して初めて利用できる。iPhoneに専用アプリの『VELDT LifeAssist』を導入してクラウドのアカウントを登録すると、すべてのファンクションが利用可能になる。

VELDT SERENDIPITYの機能はいくつもある。

まず、iPhoneとともに持ち歩いて使って、すぐに機能を実感したのが、iPhoneに届くあらゆる「通知」が転送されることだった。通話の着信はもちろんのこと、FacebookやTwitter、LINEのメッセージもGmailも届く。例えばGmailにメールが届くと、ヴァイブレーションと美しいLED表示とともに、受信メールの差出人と件名、本文の書き出しをOLEDディスプレイで教えてくれる。LINEで友人から届く短いメッセージならOLEDディスプレイでも読めるので、ちょっとした確認用として、実に重宝するのだ。盤面にある24個のカラーLEDの発光パターンもイメージに合ったカラーを選べるので、アプリのイメージに合った通知として利用できた。

ちなみに、VELDT SERENDIPITYでは電話に出ることはできない(通話用マイクやボイスコントロールのファンクションはない)。主体的にコミュニケーションしたり情報を発信する機能はiPhoneに任せておき、届いた情報をスマートに受け取るというのがVELDT SERENDIPITY流の切り分けだ。

時計然としたVELDT SERENDIPITYだが、外見に似合わず(?)アクティヴィティトラッカーとしての機能も搭載し、時計として身につけておくだけで歩数や消費カロリーをトラッキングもできる。アプリには目標体重、目標活動量、目標活動量も設定でき、日、週、月別のデータもアプリ側で表示できる。ちなみに、目標体重を60kgと定めたぼくの健康維持に必要なカロリーが表示されていたのだが、デスクワークの多かった年末には少し不足してしまった。しかし、明確な数字として見せられると、日々の運動についての意識も高まるものだ。

VELDT SERENDIPITYには、通知センターや活動計量の他にも、「スケジュール」「世界時計」「天気予報」「着信」「タイマー」「コンパス」「タクシー」の機能を利用できる。

例えば天気予報をボタンひとつで呼び出せば、ダイヤルのLEDを1日に見立てて、晴れる時間帯は「赤」、雨の時間帯は「青」、曇りは「紫」とグラフィカルに見せてくれる。美しい盤面と調和したデザインへのこだわりも感じ取れる。

ほかにないユニークなファンクションとして挙げられるのが、タクシーの機能だ。事前にVELDT LIFE ASSISTアプリで登録(3カ所まで)しておけば、手元の操作だけでタクシーを呼び出すデヴァイスとしても利用できるようになるのだ(東京23区・三鷹市・武蔵野市)。

身につけて約10日を過ごしてみた感想は、腕時計なのだからファッションとして毎日身につけていればよく、特にすべての機能を使いこなそうと熱を上げる必要はないということ。通知が手元に届く「ちょっと便利になる」デヴァイスであって、思いもよらない利用シーンを生み出す高い機能性や、いかにも未来的な拡張性があるわけでもなさそうだ。

だが、上質な腕時計として、スーツやさまざまなファッションにマッチする。VELDT SERENDIPITYは、日常的に身につけて使い続けるための条件が揃ってるのだ。

VELDT SERENDIPITY|ヴェルト

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