若きメジャー覇者、転機となった出会いとは?(撮影:岩本芳弘)

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 9月に開催された国内女子メジャー「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」で初優勝を挙げた鈴木愛。鈴木の20歳128日の優勝はメジャーでは歴代3位の年少記録、日本女子プロに限れば最年少の記録となる。
鈴木愛、“藍超え”メジャー制覇の快挙で3度目の涙
 今季、最も飛躍を遂げた選手と言っても過言ではないだろう。昨季プロテストに合格し、QTで51位に入り今季が初のツアーフル参戦。2部ツアーの「ラシンク・ニンジニア/RKBレディース」では優勝したが、「シーズン最初の方は、絶不調で…。今季からフェードに変えてから、思うように打てなくて、それで試合に入っていた。もともとショットメーカーなので、ショットが悪いと全て悪くなる。それが試合に出てしまっていた」。レギュラーツアーでは3試合予選落ちと苦しんでいた。
 転機となったのは5月の「サイバーエージェント レディス」。「そこからプロキャディの高見(明弥)さんに担いでもらって、初めて予選を通りました。そこでイメージが変わりました。その後2試合は落ちたけど、それ以外は全部通りましたし。サイバーがきっかけになって少しずつよくなった」、精神的な支えとなる相棒を見つけたことで初優勝につながる下地ができた。
 そしてもう一つの出会いが今季から契約したピンゴルフの『G30 ドライバー』。実はこのクラブに出会う前は「ドライバーが合わなくて…。序盤戦ではヘッド変えたり、シャフト変えたり、重さ変えたり。全然しっくりこなくて、2週間に1回とか週に1回とか変えていた」という。しかし、G30にしてからは「しっくりきて、8月のニトリレディスで使い始めてから一切変えてない。飛距離も以前より伸びました」と信頼できる武器を獲得。G30はフェアウェイウッドもぴったり合い、鈴木のプレーを大いに支えた。
 この2つの出会いによってメジャーでの初優勝という快挙を達成。幼い時から頑固で負けず嫌い、気が強い子供だったという鈴木。コーチの南秀樹氏によれば「ガッツがあって、メンタルが強い」と昔から強心臓は折り紙つき。日本女子プロでは3日目に前半で連続ダブルボギーを叩いても、そこからは崩さず首位を堅守。最終日も同期の成田美寿々や実力者、申ジエ(韓国)とのしびれる優勝争いを制した。
 今季の活躍で『LPGAアワード』で新人賞にも輝いた。この受賞には同期の「藤田(光里)さんや、成田さんの背中を追いかけて来たのがいい結果になったと思う」と満面の笑顔で話した。やはり同期には負けたくないそうで、新人戦やプロテストでは2人に遅れをとったがこの受賞は本当に嬉しかったそうだ。
 オフは1月に野球選手との合宿をしてからタイに渡りさらに合宿を張る予定。2月はピンゴルフの本社のアリゾナ州フェニックスに行き、クラブの調整とウェイトトレーニングをするという。「小技を中心に、あとは上半身が弱いので腹筋背筋をつけて頑張ろうかと思います」とさらなるパワーアップを目指す鈴木。来季は「複数回優勝して、少しでも賞金女王に近づけるように頑張ります。地元の四国でやる試合と日本女子オープンは勝ちたいですね」という。将来は米ツアーで戦うことが目標、その夢に向け来季はさらなる飛躍を狙う。

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