民間月面探査コンテスト Google Lunar XPRIZE が期間を再延長。日本のチーム ハクトは中間賞の審査待ち

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Googleとともに民間月面探査コンテスト Google Lunar XPRIZE (GLXP) を開催する XPRIZE 財団が、2015年末までとしていたコンテスト期間を2016年12月31日までに延長しました。

GLXP は民間チームが開発した無人ローバーによる月面探査コンテストで、日本からは チーム ハクト が参加しています。 
GLXP は民間による月面探査を目標としたコンテストで、Google の協賛により開催されています。参加チームは月面探査用のローバー(自走ロボット)を開発し、それを月へ送り込みます。そして月面でいくつかの課題をこなさなければなりません。

主な課題は「500m以上走行する」、「月面での移動を示すHD画質以上の動画や静止画を地上へ送信する」というもの。課題を最初にクリアしたチームに賞金として2000万ドルが送られます。また課題以外にも、過去に月面に到達した探査機といった「人工物の発見」や、「水または氷の発見」などにも賞金が掛けられています。

コンテストは2007年に発表され、エントリー締め切りの2010年には34チームが参加を表明しました。しかしいざ開発をはじめてみると、その技術的ハードルの高さなどから撤退するチームも多く、現在生き残っているのは約半数の18チームとなっています。

GLXP の当初の計画では、2014年末までに月面探査を行うとしていました。しかし間に合うチームはなく、期間は2015年末へとすでに延長済みです。しかし残り1年あまりとなった現在においてもさほど状況は変わらず、再度期間を延長し、新たな締め切りを2016年末に設定します。

さらに GLXP は、開発こそ順調なものの資金的に余裕のないチームを救済すべく、新たに総額600万ドルの中間賞を用意しました。すでに米カーネギー・メロン大学発のベンチャー Astrobotic が、走行部門と画像転送部門で計75万ドルを獲得しています。
 

チーム ハクトのローバー Moonraker(左)と「Tetris」(右)
日本からは6月の Engadget Fes にも参加いただいた袴田武史 氏 率いる チーム ハクト が、中間賞獲得に向けて奮闘中です。プロトタイプのローバーによる耐振動試験、耐熱真空試験、走行試験など中間賞獲得に必要な試験はすでに終了。12月22日には報告書の提出も終え、あとは2015年1月26日の合否発表を待つばかりです。また今後は本番用ローバーの開発を進める予定です。
 

 
なお、ハクトには「ランダー」と呼ばれる月面着陸機がありません。これは当初共同開発していたランダー担当の欧州チームが撤退してしまったため。このためハクトは他チームのランダーにローバーを相乗りさせる方向で調整を続けています。
 
ちなみに GLXP を主催する XPRIZE 財団は、これまでにも企業や資産家などの支援をもとに先進技術開発を目的としたコンテストを多数開催しています。有名なところでは2004年に開催した、民間による有人宇宙飛行を目指した Ansari X PRIZE があります。また2011年には、クァルコムの協賛によって SF シリーズ「スター・トレック」に出てくる小型万能医療機器「トリコーダー」を開発するコンテストTricorder X PRIZE を開始しています。