前回大会は東洋大学が2年ぶりに優勝した箱根駅伝だが、今年はどこが有力なのか。出場20校のエントリー選手の1万メートルの平均タイム(上位10人)を並べると、単純なタイムの比較では駒澤大、青山学院大、明治大、山梨学院大、早稲田大の順となり、各校の実力を測るおおまかな目安となる。が、平均タイム通りの最終順位にならないから駅伝は面白い。

 5区が最重要区間だが、山登りにつなぐ往路の流れも鍵となる。実力のある選手が後ろに控えていても、スタートダッシュで遅れて前に離された状態で襷をつなげば、オーバーペースとなって後半失速するリスクが高まる。スポーツジャーナリスト・生島淳氏が説明する。

「今回は東洋、駒澤、早稲田、青学、明治の5強の優勝争いになるでしょう。中でも頭一つ抜けているのがタレント揃いの駒澤大です。大八木弘明監督への取材では、1〜3区でまず勝負をかけてリードする戦略のようです。

 2区には学生ナンバーワンの村山謙太を配し、主将の中村匠吾も序盤に投入する可能性がある。駒澤は5区に経験者がいて大逆転は難しいから、優勝を狙う各校は序盤に駒澤と競り合えるオーダーを組めるかが鍵です。その点で面白いのは6〜7番手の育成に長けていて選手層が厚い青山学院大でしょう」

 青山学院大は3年生に好選手が揃う。神野大地、小椋裕介といった前回経験者に加え、ケガで昨季を棒に振った久保田和真の走りに注目が集まる。「1年時に出雲駅伝で区間賞を取り、3年生世代では大学長距離界ナンバーワンの素質といわれてきた。

 今季の全日本大学駅伝で本格復帰し、調子はどんどん上がっている」(スポーツライターの酒井政人氏)という。主力の3年生を序盤につぎ込むオーダーで駒澤大とのトップ争いに絡んでいくとみられている。

※週刊ポスト2015年1月1・9日号