『嵐にしやがれ』(日本テレビ)番組公式サイトより

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 オリコンが12月19日に発表した2014年の年間ランキングで、CDやDVDなどの音楽ソフト合計売り上げ金額が最多のアーティストに贈られる「アーティスト別トータルセールス」で、が4度目の1位を獲得し、27年ぶりに中森明菜に並ぶ歴代最多記録を樹立した。ソフトの総売上は138億2000万円に及び、15周年という記念イヤーに快挙を成し遂げた形だ。

 今年、は例年に増して派手な活動を展開してきた。冠番組『にしやがれ 2014元旦SP』(日本テレビ)の15周年メドレーから幕を開け、松本潤はその知名度を大きく上げた『花より男子』(TBS)での活躍を彷彿とさせる少女マンガ原作ドラマ『失恋ショコラティエ』(フジテレビ)で主演。4月には大野智が『死神くん』(テレビ朝日)で、6月には二宮和也が『弱くても勝てます』で、それぞれ主演を務め、8月にはメンバー全員で10年ぶりに映画『ピカ☆★☆ンチ LIFE IS HARD たぶん HAPPY』に出演した。そして9月には、15周年記念のハワイ公演『ARASHI BLAST in Hawaii』を実施。同公演は日本全国でライブビューイングされたほか、NHKでは『15年目の告白』と題したドキュメンタリーを放送。民放各社でもこぞって特番を組む大騒ぎだった。

 10月には新アルバム『THE DIGITALIAN』で初週66万枚という売り上げを達成し、紅白歌合戦では5年連続で司会に抜擢。お祭り騒ぎが続き、ファンにとってはさぞかし出費のかさむ1年だったに違いない。

 2月16日放送のラジオ番組『BAY STORM』(bayfm)では、二宮和也が15周年について「祝っていただける15年っていうのはありがたいと思うよ。(中略)それはありがたいから、祝っていただけるんだったら『ありがとうございます』っていうことにはなるけど、自分たちで何かやるってことは“15年だから”っていってね? だからって何かやるってことは、あんまりないんじゃないのかなぁ」と発言していたが、蓋を開けてみたら本人たちが思うよりずっとアニバーサリーだったわけだ。

 ジャニーズ初の夏フェス出演を果たし、ロックファンなどからも支持を得たTOKIOパイセンの20周年アニバーサリーがすっかりかすむほどの活躍ぶりを見せただが、なぜ彼らは15周年という、よく考えたら中途半端な年にこれほど大々的に活躍する必要があったのだろうか。

 ある芸能記者は、のアイドルとしての賞味期限が、そろそろ限界に達しているからだと考察している。

のメンバーは現在30代の前半。アイドルとして売り切るにはいまが最大のピークで、今後は下降トレンドになることは免れません。20周年を祝うころには30代も後半で、さすがに歌って踊って騒がれる年でもなくなっています。SMAPがすでにピークを過ぎたことが誰の目にも明らかなように、アイドルの特性上、年を重ねればその人気が下がるのは必然です。そう考えると、たとえ15周年というのが節目として中途半端だとしても、今売り切ったほうが断然お得。事務所はそう判断し、本人たちの意思以上に活動させたのではないでしょうか」

 また、一部のファンの間では今回の15周年は「やりすぎだ」という声も挙がっているという。

「高額のハワイチケットや、たびたび購入を迫られるグッズに、多くのファンは疲弊してきていると言います。また、紅白で大してうまくもない司会を披露することも、ファンはあまり望んではいないのだとか。メディアに出れば叩かれるのは必至なのだから、もっと大人しくしてほしいという声もあります。来年以降もの人気は変わらず続くように見えるでしょうが、ファンからもこうした声が挙がっている以上、ゆるやかな下降線を辿ることは間違いないかと思います」

 ファンではない人々は、しつこく登場するにもっとウンザリしていることだろう。しかし、が音楽業界の明日を支えているのはたしか。16周年アニバーサリーも頑張ってほしいところである。

(取材・文/DMMニュース編集部)