収入が少なくとも貯蓄は増やせる! 山田さんのアドバイスを実践すれば、お金のゆとりと心のゆとりが手に入りそうだ。それでも、さらなるマネー力や仕事力を身につけたい、という人は、以下の出題にも挑戦してほしい。目指せ、全問正解!

「目先の結果に惑わされず、教養を磨こう。」

ボーナスを使い切る前にマネー力をアップさせよ!さおだけ屋からDIME読者への挑戦状

元予備校講師の山田さんは、著書の中でも専門的な知識をわかりやすく説く。

山田真哉

公認会計士・税理士・一般財団法人芸能文化会計財団理事長。著書に160万部突破『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』など。DIMEの連載がベースとなった『問題です。2000円の弁当を3秒で「安い!」と思わせなさい』が、消費税アップやアベノミクスなどをふまえ、〈新装開店版〉として緊急出版された。

【問題1】2000円の弁当を3秒で「安い!」と思わせなさい

 出ました、いきなり! 6月初めに上梓したばかりの拙著のタイトルにもなった、こちらの問題です。

 前ページまで散々、財布の紐を締めろなんて言っておいて、今度は「2000円の弁当を安いと思わせる方法を考えろ」とは何とも取り留めない。今やコンビニでも398円で幕の内弁当が買える時代なのに、2000円ですよ。高い、実に高い! でも、あるテクニックを使うことで、お客さんに「あれ? もしかしたら安いかも」と感じてもらうことができるのです。

 ちなみにこの問題を初めて『DIME』の連載スタッフに投げかけた時、こんな回答がありました。

「売れっ子アイドルの手作り弁当にする」
「高級食材をふんだんに使う」
「無人島生活に挑戦している某番組のタレントらに売る」

 なるほど、確かにどれも一理ありますが、商売として成立しにくいアイデアばかりですよね。

 この問題の回答で得られるテクニックを使えば、スーパーやデパートなどで販売しても、きちんと儲けが出るビジネスになります。

 キーワードは「アンカリング」と「土俵変換」です。さて、皆さんが販売担当者なら、どのような販売方法をとりますか。じっくりと考えてみてください。

ボーナスを使い切る前にマネー力をアップさせよ!さおだけ屋からDIME読者への挑戦状

弁当の価格が高いか安いかを判断する際には、何と比較するかを考えよう。

【問題2】飲み会の幹事がカード払いするメリットを挙げなさい

 クレジットカードで支払ったらポイントが貯まるからでしょ。山田さんは前のページで口酸っぱくポイントを貯めろと言っておいて、こんな出題はないよ、などと結論を急いでしまった人は残念。もちろん、間違いではないのですが、この出題の回答は、もう少し会計的に奥深いものを用意しておりますので、ご期待ください。

 例えば、10人で5万円の飲み代を支払うシーンがあったとしましょう。参加者全員でワリカンにすると、1人当たりの支払金額は5000円ですよね。

 これを幹事も含めた全員が現金で払った場合と、ほかの参加者9人から幹事が5000円ずつ現金を集め、総額をカードで払った場合とでは、ある数字に大きな違いが出ます。

 繰り返しになりますが、5万円分の1%のポイントが500ポイント付くということではありませんよ。幹事の財布の中身を想像してみてください。

 皆さんはキャッシュフローという言葉をご存じでしょうか。ここ数年、企業経営においても売り上げや利益以上に、このキャッシュフローが重視されています。この姿勢は企業も家計も同じです。

 この問題のキーワードはそう、現金。飲み会の幹事がカード払いで得るメリットが理解できれば、「キャッシュフロー経営」というものについても、理解できるようになりますよ。

【問題3】年金不安のこの時代、老後に本当に必要な貯金額を答えなさい

 読者の皆さんの中にも、老後のために貯金している方は多いでしょう。では、いくらを目標に貯金していますか? 目標金額が立っていなければ、現役時代に必要以上の節約をするハメになったり、逆に無駄遣いが原因で目標に届かなかったりする、という顛末にもなりかねません。

 これはダイエットと同じで、「現在の数字」と、目標とする「未来の数字」がはっきりしていなければ、成し遂げられるはずがありません。

 果たして定年後の20年余りを生活するのに、いったいいくら貯金があればよいのでしょうか。直感的に5000万円? 1億円? オレは老後、息子に養ってもらうから0円、という回答はナシです。夫婦2人が平均的な暮らしをしていくうえでの必要額とお考えください。

 ヒントとして、総務省の家計調査報告書(平成25年)の数字を出しておきます。この調査によれば、65歳以上の2人以上世帯の平均支出額は、毎月25万3790円。この数字から、ある程度の金額が見えます。ただし、それは答えではありません。

 その数字に対して会計的な一工夫を加えると、真の答えが導き出されることになります。

ボーナスを使い切る前にマネー力をアップさせよ!さおだけ屋からDIME読者への挑戦状

老後に不安を抱くビジネスマンは少なくない。貯金は心のゆとりとなる。

【問題4】シャッター商店街の潰れそうで潰れない店の儲け方を考えなさい

 皆さんもご近所で見たことがある光景かと思います。私の以前の事務所の近くにも、不思議な焼き肉店がありました。古びた外観、いつもガラガラの店内。潰れているのかと思いきや、時々、肉の焼けるいい匂いが漂ってきます。

 当時の担当編集者さんは本当に不可解だったようで、「あの店はどうやって経営を成り立たせているんでしょうかね?」と何度も首をひねっていました。

 しかも、彼がある日、勇気を出して入店してみると、店主のおばあちゃんから「今日は肉がありません」と断られてしまったのです。ますます謎は深まりますよね。

 最近は飲食店の競争が激化し、生き残るのは資本力のある大手チェーン系ばかり……。ということは、このおばあちゃんもデヴィ夫人クラスの資産家? では、ありません。この謎を解くカギは、極めて基本的な商売の公式にあります。

 えっ? 数学嫌いだから、公式なんてイチイチ覚えられないって。私も数学が苦手でしたから気持ちはよくわかりますが、どうかこの公式だけは覚えておいてください。

《売上-費用=利益》

 つまり、商売の利益を出すためには売り上げを増やすか、費用を減らすしかないのです。

 なぜ店主のおばあちゃんは、ガラガラの店にやってきた客を「お肉がないから」と断ってしまったのか? そもそも焼き肉店なのに肉がないことには、経営的に極めて合理的な理由があるのです。

 在庫は犧畍豊瓩箸盡世錣譴泙垢、これもヒントにお考えください。

 まだまだ出題したいテーマはたくさんありますが、本日はここまでとします。すべての問題に正解し、皆さんの心のゆとりが、さらに広がることを祈念しております。

《答えと詳しい解説はこの新著で!》

『問題です。2000円の弁当を3秒で「安い!」と思わせなさい【新装開店版】』

『問題です。2000円の弁当を3秒で「安い!」と思わせなさい【新装開店版】』
著/山田真哉 小学館 778円

『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』で一大会計ブームを巻き起こした著者が、消費税アップやアベノミクスに対して、不安を感じた全ビジネスパーソンに送る「マネーの強化書」。増税苦境を勝ち抜く、商売や家計のやりくりのヒントが満載!