「金はインフレに強い」といわれることが多い。インフレ時代には実物資産の価値が高まるためだ。金投資には日本人だからこそ享受できるメリットもある。ダイヤモンドQ編集部が、超円安時代に向けた金・プラチナ投資の妙味を解説する。

 株や不動産ばかりがインフレ時代を乗り切る投資の定石ではない。実物資産への資金流入が増加するという点で、値上がりが期待できるのが「金」だ。

「リーマンショックを機に毎月10万円の純金積み立て投資を始めた。株、FXで数千万円単位の損失を出して、自分の先行きが不安になり、リスクヘッジの方法として選択した」

 こう話すのは株やFXで億単位の資産を築き、2012年にセミリタイアして悠々自適の生活を送る個人投資家だ。

 俗に金は「有事の金」と呼ばれる。経済危機の勃発、地政学的リスクの高まりなどを受けて、株安が進んだ際に資金の逃避先として金が買われやすくなるためだ。その点で、貴金属アナリストの多くは「金と株は補完関係にある」と話す。

 それだけに、NYダウが過去最高値を更新した近年の金価格は芳しくない。ドルベースでの価格推移を見ると、ギリシャショック後の11年9月に、1トロイオンス(約31グラム)=1923米ドル(NY金先物価格、以下同)の史上最高値を付けた後、急落。FRB(米連邦準備制度理事会)による量的緩和が奏功して株価が持ち直したことに加え、金高騰により金鉱山の開発が活発になったことが背景にあった。

 結果、金価格は1200ドルの下値を何度も試しながら下降線をたどってきたのだ。

 それならば、買う価値などないと思われるかもしれないが、逆だ。底入れ感が強まっているのだ。国内金投資の第一人者として知られる豊島逸夫氏は「1200ドルを割り込んで、もう一段急落しても、下値はせいぜい1100ドル」と分析する。

「ヘッジファンド勢は米国の量的緩和縮小と利上げを見越して、金価格は下がり続けると踏み、1年以上ずっと金を空売りしてきた。NY金先物市場の売り残(空売りの額)は大きく膨らんでおり、1100〜1125ドルで底値を付けると、ヘッジファンド勢は一斉に手じまいの買い戻しに動いて、反転上昇に弾みがつきやすい」(豊島氏)

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