85歳男性、道路をゆっくりと横断し罰金を食らう!(画像はイメージです)

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病気や高齢により体力や脚力が乏しくなっている人々から、たびたび聞かれる「横断歩道の青信号が短くて怖い」という言葉。イタリアではこのほど、85歳の男性が警察官に「歩くのが遅すぎる」と罰金を言い渡され、大変な波紋を広げている。

ここのところ積雪の被害が伝えられている日本では、横断歩道の白い塗装部分や自動車が通れるように斜めになっている歩道で滑る人があとを絶たない。そのため「高齢者に優しい街づくり」を掲げる行政や警察に対し、歩行者用信号の長さを含め歩道全般の改善を求める声が急増しているという。そんな中、イタリアでは高齢者の道路横断に不親切すぎたある警察官への非難が殺到している。

ピエモンテ州ピネローロのある道路で、杖を使用している85歳の男性が青信号で横断し始めたものの、歩行があまりにもゆっくりであったため途中で信号が赤に変わり、渡り切ったところで警察官の警告を受けた。“ゆっくりな歩行は道路交通を乱す迷惑行為である”というのがその理由で、男性は数日後に6000円ほどの罰金を支払ったことを英メディア『metro.co.uk』が伝えている。

この歩行者用信号は青の時間が短く、歩行が困難な者には苦労と危険が伴うなど普段から評判が悪いため人々はこの件に激怒。町長であるEugenio Buttiero氏は、「私も納得がいきません。まずはその高齢者のお宅に向かい、支払われた罰金を自分のサイフから返還する予定です。行き過ぎがなかったか警察署の人々からよく事情を聞くつもりです」と話している。

※ 画像はイメージです。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)