メロン熊の人気は、今だに解せない。ただ、夕張的ではある。

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2015年2月19日から2月23日まで、「ゆうばりファンタスティック映画祭2015」が開催されます。
今は、メロン熊と軽巡洋艦で有名な夕張。
街のキャッチコピーは「メロンと映画のある街 夕張」です。90年代は「バリバリ夕張」だったよね。

この映画祭もなんと今年で25周年。
道民には「変な映画祭」として大変馴染み深いお祭りです。CMでは「怖面白い」と言われたこともあります。
節目を迎え、新しく付けられた映画祭のキャッチコピーはこちら。
「世界で一番、楽しい映画祭」
いやいや、今までも楽しかったから! どしたの突然。
「参加して楽しい映画祭」を目指す、ということらしいです。
 
2015年のキービジュアルは、「怪獣絵師」(←ここが夕張っぽい)の開田裕治による描きおろし。

下にある建物は、アディーレ会館ゆうばり。
ちなみに今まで使われていたキャラクターがトラで、デザインしたのは漫画家の石ノ森章太郎。名前はシネガー。

開田裕治のコメントがとてもいい。
「虎や建物から漏れる光は子どもの頃に観た映画館の映写窓の光の記憶から。父親に連れられて見た怪猫映画が恐くて恐くてスクリーンに向かい合うことが出来ず、椅子の背にしがみついてずっと後ろを見ていたという、私の最も古い記憶の一つです」

今でこそ「シネコン」形式で「映画館は明るく楽しい場所」です。遊園地みたいな場所です。
けれどもさ、シネコンの無い時代、看板がまだ手書きだった時代の映画館って、ちょっといかがわいい怖い場所じゃなかったですかね?
「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」は、今もこの魂を引き継いでいます。
プラス、新人映画作家の発掘にも貢献しています。

公式の説明によると、こうです。
「この映画祭はSF、ホラー、ファンタジー、アドベンチャー、アクション、サスペンス等、イマジネーションとエンタテインメント性豊かなファンタスティック映画を対象としたものである」
ほらな。偏ってる。愛しい。

ちなみに今まで上映された作品を、独断と偏見でチョイスしていきます。

1990年「悪魔の毒々モンスター3 毒々最後の誘惑」
1992年「裸のランチ」「鉄男II/BODY HUMMER」
1995年「ガメラ 大怪獣空中決戦」「エコエコアザラク」
1997年「マーズアタック!」「スクリーム」
1998年「中国の鳥人」
1999年「チャイルド・プレイ チャッキーの花嫁」「U-ZOM/ゆうばりゾンビ」
2000年「バンパイアハンターD」「U-A/ゆうばりエイリアン」
2002年「害虫」「ドニー・ダーコ」
2003年「地獄甲子園」
2004年「キューティーハニー」「マッハ!」
2009年「スラムドック$ミリオネア」「新怪談必殺地獄少女拳 吸血ゾンビと妖怪くノ一大戦争」
2011年「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」

いままでのアーカイブはこちら。「ゆうばりゾンビ」とか絶対DVD出てないでしょ。超見たい。
「スコット・ピルグリム〜」は今でこそ比較的有名な作品です。ところが当時は北米でヒットしなかったため、日本公開が危うかった作品。この映画祭で先行上映された後に一般劇場で公開された、というちょっといい話つき。

一応ちゃんと、「レオン」「トイ・ストーリー」などの作品も上映しています。
でも、やはり見どころは「上映されるか、DVD化されるかわからない作品」「たくさんの自主映画」が見られること。
上に書いたのなんてメジャーです。他の上映作品に比べれば。

ぼくが最もこの映画祭で評価したいのは「シベリア超特急」(シベ超)をほとんど上映している、ということ。

2002年には、「シベリア超特急」「シベリア超特急2」「シベリア超特急3」
2003年には「シベリア超特急 〈新バージョン〉」「シベリア超特急2 ウルトラ逆転版」「シベリア超特急4」
2004年には「舞台版・シベリア超特急00・7」
2005年には「シベリア超特急6 1/2 背後に迫る殺人者」「シベリア超特急 欲望列車(映画祭バージョン)」

年代の問題か、「シベリア超特急5」(2005年公開)だけ上映されていません。惜しい。これだけ愛されていれば、マイク・ミズノも天国で今も微笑んでいることでしょう。
かつては炭鉱が閉じて、財政が破綻。廃墟だらけだった(いや、ほんとに)夕張。街が無くなりかけていました。
1989年。竹下内閣の「ふるさと創生資金」の一億円を元にイベントを開始。
「怪しい映画イベントやってるぞ」と口コミが広がっていた記憶があります。

ところが2006年には夕張市経済が完全に破綻。開催補助金を出せなくなり、一度開催中止に。観光施設「石炭の歴史村」も放置状態になっちゃって、街が死にかけていた時期です。
困難に負けず、映画好きが集結。「ゆうばり応援映画祭」を開催しました。
2008年に、再スタート。今も熱いファンと運営者によって支えられ、盛り上がっています。

去年の雰囲気は、こちらの記事が伝わりやすいです。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014に行ってきた!★★★ - 新:尾も白いの探して。

今年は更に盛り上がりそうな映画祭。
ここでしか見られない映画はたくさんあります。シベ超はもうやらないけど、是非見に行きたいところ。

(たまごまご)