名監督ウディ・アレンが考える「究極のエンターテインメント」とは?

写真拡大

ウディ・アレンは、映画監督として数々の名作を残してきましたが、そんな彼が愛してやまないのがバスケットボール。2012年6月6日のウォール・ストリート・ジャーナルで、アレンは「人間の存在と同じぐらい大切」なものとして「ニューヨーク・ニックスの勝敗」をあげています。

実はアレンは、子供の頃からニックスの熱狂的なファン。ニューヨーク出身者として、地元のチームを長年応援し続けています。ニックスが優勝を重ねていた90年代には、100万円以上もするシーズンチケットを所有していたほどでした。

その知的な作風と風貌から、「アレンが大のバスケ好きなんて信じられない」と思う人もいるでしょう。なぜ彼はそこまで熱狂するのか。どうやらアレンはバスケットボールの試合を「究極のエンターテインメント」と考えているようなのです。

シェイクスピアやミケランジェロのような偉大な芸術家の作品であっても、いつか宇宙は爆発してすべてが消えてしまうのだから、永遠に残るものなど何もない。しかし、バスケの試合を観ている間は、先の読めない展開に一喜一憂し、憂鬱な現実を忘れることができる。そして試合が終われば、リフレッシュした気持ちになり、再び現実に立ち向かう勇気が湧いてくる──これぞエンターテインメントの究極のかたちではないか、とアレンは言うのです。

ちなみにはアレンはバスケットボールだけでなく、野球観戦も大好き。大人になってからは観る一方だと言いますが、子供の頃は運動神経がよく、二塁を守っていました。判定をめぐって相手と口論の末に殴られ、鼻の骨をへし折られたこともあったそうです。

◆ケトル VOL.16(2014年10月15日発売)