IMAX対抗の新映写システム Dolby Cinema、採用映画館がオランダにオープン。初対応作品は2015年春ごろ公開

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ドルビー・ラボラトリーズが、新しい劇場用映写システム Dolby Cinema 採用の映画館をオランダにオープンします。

Dolby Cinema はドルビーが得意とする音響だけでなく、巨大なスクリーンや高輝度/高コントラストな映像、さらには劇場の設計にいたるまでを考慮したトータルな映写システム。普及が進めば同様にトータルシステムを提供する IMAX のライバルとなるかもしれません。
 
 
Dolby Cinema は映像に Dolby Vision、音響には Dolby Atmos を組み合わせた劇場向けの上映システムです。
 

Dolby Vision は2014年の CES で発表した高輝度/高コントラストかつ、人の視覚が持つカラーレンジに最適化した映像が特徴の技術。Dolby Cinema では巨大なスクリーンと HDR(High Dynamic Range)映像により、細部まで高い再現性をもった描写を可能とします。もとは動画配信向けの技術でもあり、シャープなど複数の家電メーカーが Dolby Vision 対応テレビの開発を表明しています。

一方の Dolby Atmos は従来のチャンネルをベースとしたサラウンドシステムと、音源の移動をシミュレートするオブジェクトベースのサラウンドを組み合わせた方式。天井に配置したイネーブルドスピーカーにより、高さの情報も伴った音が滑らかに移動するといった臨場感ある音響を表現します。
 

 
Dolby Cinema はこれらの主要技術に加えて、劇場そのものもエントランスから座席に通じる通路、スクリーンなどを特定のテーマに沿ったデザインに統一することで、観客を映画の世界により深く引き込む雰囲気を作り上げるとしています。

2014年内には Dolby Cinema 対応の映画館第1号がオランダのアイントホーフェンにオープンし、その後も対応の劇場は増えていく見込みです。しかし映画館にとっては機材や館内の改装など Dolby Cinema 導入に伴うコストが大きいのもまた事実。このためドルビーは、導入検討中の映画館に対する補助も検討しています。

ちなみに最初の Dolby Cinema 対応作品は、ディズニー製作の「Star Wars : The Force Awakens」、もしくは「Tomorrowland」になるとされ、その公開は2015年春頃の予定です。Dolby Vision にはハリウッドの主要制作会社が早くから支持を表明しているため、いずれはディズニー以外からも Dolby Cinema 対応作品が豊富に供給されることになりそうです。