<資料>
 注目の米11月雇用統計において、雇用増加数が予想を大きく上回る「ポジティブ・サプライズ」になったことをきっかけに、ドル高・円安はいよいよ121円台に入ってきた。米利上げ前倒し観測も浮上してきたようだが、ではドル高・円安はまだまだ続くのか。

 ただし、この円安は、5年移動平均線からの乖離率などで見ると、少なくとも1973年の変動相場制以降では「最高の行き過ぎた円安」のようだ。

 5年線からの乖離率で見ると、これまでのドル/円の月足で見た「最高の円安」は1998年7月末で、乖離率は31%だった<資料参照>。ただし、1998年は8月にかけてさらにドル高・円安が進んだ。円安のピークは8月の147円。それを、7月末の5年線からの乖離率で計算すると33%になった。

※<資料>はコチラ⇒http://hbol.jp/?attachment_id=15806

 さて、先週末の終値は121円よりドル高・円安になった。これを、11月末の5年線からの乖離率で計算すると34%以上になった。つまり足元で121円を超えるドル高・円安は、5年線からの乖離率でみると、いよいよあの1998年8月147円よりも、別な言い方をすると変動相場制以降で最大の行き過ぎたドル高・円安になっているようだ。

 これは何を意味するのか。変動相場制移行から約40年で経験したことのない円安が始まっているのか。ちなみに、これまでの5年線からの乖離率で「最高の行き過ぎた円安」になった1998年8月147円での円安ピークアウト後は、一転してその後の約2か月で110円割れ近くまで、何と30円を大きく上回るドル大暴落が起こった。

 さて、この円安は過去40年で経験したことのない動きの始まりなのか、そうでなく経験的な円安限界なら、その後、短期間で強烈な円高への反動リスクがくすぶっている可能性があるのか。(了)

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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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