【ライブドア・ニュース 25日 東京】 − 経営破たんし、一時国有化された足利銀行(栃木県宇都宮市)の監査をめぐる問題で金融庁は25日、監査を担当した中央青山監査法人(本部・東京千代田区、上野紘志理事長)に対し、同監査法人宇都宮事務所に対する審査体制や指導・教育体制に不備があったなどとして、公認会計士法に基づき戒告処分を出した。

 金融庁によると、同監査法人は足利銀の平成15年3月期決算について、貸倒引当・償却の妥当性の検証が重点項目だったにもかかわらず、監査意見表明に当たって地区審議会で審査しただけで、監査法人本部の審議会に付議しなかった。また監査調書にも内容、判断の過程や結果が十分に記載されていないなどの不備があった。

 同庁は「監査法人本部が地方事務所に適切な指示を出すなり、本部審議会で検討していれば、より深度ある監査を行うことが可能だった」などとして、監査基準に定められている「監査の質の管理」および「監査調書の記録保存」に触れると判断。また、監査内容については「現時点では、虚偽の監査証明をしたと認定することは困難」として処分対象とはしなかった。

 処分に対し、中央青山監査法人は「厳粛に受け止めている。指摘を受けた業務運営体制の不備については改善策を実施しているが、今後とも一層の改善に努めたい」とコメントした。

 同監査法人は、社員・職員として公認会計士約1580人を擁し、国内27カ所、海外29カ所に事務所を持つ大手。過去には経営破たんした山一証券、ヤオハンジャパンなどの監査も担当した。

 足利銀は 03年9月期中間決算で、大幅な不良債権処理と繰り延べ税金資産の全額取り崩しで、約1800億円の損失を計上して債務超過に陥り、一時国有化された。【了】

ライブドア・ニュース 小木曽浩介記者