黒田バズーカ2当日、日経平均先物は早々と1万7000円到達。ドル/円は300pips以上も上昇し、その後も上げ調子。11月17日には117円まで到達した
日銀の追加緩和に加えて、解散風まで吹いたことで、日経平均はなかば青天井&ドル/円は120円が射程圏内に! こんな大相場なら、ボロ儲けした人も多いはず……ということで、勝ち組トレーダーたちの収支を調査した!

◆株&FXで一日1000万円ゲット!オプショントレーダーは惨敗……

 年内に日経平均2万円到達もありえるか!? そんな夢が膨らむ相場がなおも続いている。きっかけは10月31日のハロウィンに火を噴いた“黒田バズーカ2”(日銀の追加緩和)。’13年4月4日の“異次元緩和”に続いて、またも黒田東彦・日銀総裁が相場の底上げに動いたのだ。

 長期国債の買い取り枠を30兆円も増やすなど、思い切った緩和策を盛り込んだ結果はいわずもがな。その日のうちに日経平均先物は1万7000円を突破し、前日比1240円高という爆騰を記録。一方、ドル/円相場は109円台から112円台まで急騰し、その4日後にはついに115円台の大台を回復したのだった。

⇒【グラフ】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=14573

 となれば、勝ち組トレーダーたちはボロ儲けだったはず。まずは、株トレーダーたちの成績を調査!

◆日経平均先物で1400万円の利益

「電車で移動中にガラケーを開いてポートフォリオをチェックしたんですよ。そうしたら、評価額が急騰していたんで、何かと思ってツイッターを覗いてみたら『追加緩和』の文字。あわてて電車のなかで不動産株を買いました」

 こう話すのは、清掃員として働きながら株で2億円超の資産を築いたwww9945氏。常勝トレーダーの氏もさすがに興奮を隠せなかったのか、電車のなかで「都心部不動産、銀座、銀座、銀座……」と念仏のように唱えながら、ケネディクス(東1・4321)など、都心部に優良不動産を保有している銘柄を信用取引で2300万円購入。現在、数百万円の含み益を抱えているという。

 一方、間一髪で大損害を免れたのは1億8000万円の資産を有する専業トレーダーのカグラ氏。

「午前中は日経平均先物を売っていたんですけど、昼ごろ、日銀の金融政策決定会合が長引いていることに気づいたんです。13時を過ぎても発表されないので、これはおかしいなと思って即損切り。買いポジションに切り替えたところ、急騰したんです」

 その後は夜まで先物を回転売買。週明け11月4日には大半を手じまい、1日で1400万円の利益を上げたのだ。

「小さく利益を取らず、高値でも買っていけば3000万円は取れた相場でした。本当、悔いが残るトレードです……」

 1400万円も取れれば十分だと思えるが、実は今回の相場について、株トレーダーの多くは反省しきり。資産1億円の個人投資家・JACK氏も「IPOに当選して保有していたリートとわずかなドル/円ポジションのおかげで100万円近い利益が上がったが、それだけ。個別株よりも値動きのいい日経平均先物を素直に買えばよかった……」とコメント。資産160億円のcis氏は、旅行中に急騰していた先物をショートして1億4000万円(!)スッたことをツイートしている。熟練トレーダーほど、先物を買うシンプルなトレードを避けてしまい、利益を伸ばせなかったようだ。

⇒【後編】に続く http://hbol.jp/14321

取材・文/高城泰(ミドルマン) 池垣完(本誌) 図版/ミューズグラフィック
― 日銀[黒田バズーカ2]で笑った泣いたトレーダー白書【1】 ―