東京の渋谷ヒカリエ、埼玉県越谷市のイオンレイクタウンなどで採用されている先進的な分煙事例が多数紹介された

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2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック。年が明ければまた開幕まで「1年」迫ることになる。2014年の間も少しずつ、ハード、ソフト両面で準備が進められてきているが、話題になった一つが、東京都の舛添要一知事がコメントした喫煙に関する対策への積極姿勢だ。

五輪を見据えて公共機関や飲食店を禁煙にしたいとテレビ番組で発言したもの。

この舛添知事の発言以前から、屋内外での「分煙」が加速度的に進んでいる。飲食店経営者らの間では「禁煙」で客足が遠のくことへの懸念が強く、店舗の形態に合わせた様々な「分煙」で先手を打つ格好になっている。

新聞社の印刷工場を改装した東京都港区の複合施設「TABLOID(タブロイド)」で14年11月27日から3日間、商空間を手がけるデザイナーや建築家、リテイラー、デベロッパーら集まって「BAMBOO EXPO(バンブー・エキスポ)」が開かれた。

11年にスタートした商空間エレメントの展示会で、年に1〜2回のペースで開かれ、今回は6回目となる「BAMBOO EXPO6」。新たな創造を生み出すことをコンセプトに今回は2つのスペシャルイベントが行われ、そのうちの一つが、「たばこを吸う人と吸わない人が共存できる空間の創造」をうたうJTと、インテリアデザイナーおよび店舗デザイナーの井上愛之氏による空間インスタレーションを公開した「DESIGN WITH...(デザイン ウィズ...)」だった。

"人を分けずに煙を分ける"

人の気配を感じ取ると煙が逃げていくという、JTが目指す "人を分けずに煙を分ける空間"のイメージ演出をおこなったほか、空間デザイナーが手掛けたオフィスや飲食店などの先進的な分煙の事例をパネルや動画で展示。ガラスの間仕切りで喫煙エリアと非喫煙エリアを分け、同じ空間を共有しながらくつろげるリフレッシュスペースを用意した「エイベックスビル」、空気の流れを工夫することで壁や扉さえもなくしたリラクゼーションスペースを設けたレンタルオフィス「the SOHO」のほか、林立する木材の中に一定の間隔で排気設備を埋め込み、喫煙者と非喫煙者が隣り合っても煙が気にならない空間を実現したカフェ「SETSUGEKKA」や、フロア全体のデザインや利用者のニーズに合わせた喫煙空間のデザインをおこなった「イオンレイクタウン」や「渋谷ヒカリエ」など、先進的で「分煙時代」定着に役立ちそうなユニークな事例が注目を集めていた。

会場内には、分煙の仕組みについて動画で学べる試聴コーナーや、分煙についてのコンサルティングブースも設置。またベイパー(蒸気)を楽しむ電気加熱型たばこ用具「Ploom(プルーム)」が紹介され、「火を使わず灰や煙が出ない」新しいスタイルのたばこを試す来場者の姿も目立った。