「駆け込みNISA」で失敗しないための注意点

写真拡大

NISA、口座開設数は順調に伸びるも稼働率は3割弱

今年1月からスタートしたNISAは、開設した専用口座を利用すると、「年間100万円まで」の運用益(配当・売却益)が非課税になる、というものです。現状では20歳以上が対象で、2023年までの10年間実施予定です。

当初NISA口座は話題となり、昨年度末までに申請件数は500万件を超えました。その後も口座開設数は順調に伸びてきましたが、口座の稼働率は3割弱で、8月末時点では約3分の2が投資していない状態でした。


駆け込み需要発生。上場株式なら25日が最終売買日

しかし、NISAの非課税枠は使い残しても翌年に持ち越しはできないため、最大限にNISAのメリット受けるため、年末まであと1か月を切った今、非課税枠を使い切りたい、と駆け込みで投資する人が増えています。証券会社や銀行も、NISA駆け込み投資の勧誘を強化していて、キャンペーン等を行っている金融機関も多いようです。

「今年中だから年内に購入すればいい」というわけではありません。例えば上場株式なら受け渡しに数日かかります。今年は12月30日が大納会なので、25日が最終売買日となります。注意しましょう。

なお、まだ口座開設をしていない人は、2014年度中にNISAを利用するのは、難しいかもしれません。申し込みには住民票の提出等が必要で、金融機関経由で税務署に提出して口座開設となるため、通常1か月程度かかります。どうしても今年中に、と考えている人は、一度、金融機関に相談してみてください。


株価は高値水準で推移?しかし、投資先選びは慎重に

NISAの場合、他の口座で生じた譲渡益や配当と損益通算ができず、非課税口座で株式等を売却し損をしても、損失は無いものとみなされます。また、損失の繰越控除を行うこともできません。そのため、損失の可能性が低い金融商品を選択することが大切です。

現状で株価は高値水準を推移しています。駆け込みで投資する人も多いと推察されるため、年末にかけてこの水準を維持すると考えられますが、とにかく急いで投資するのではなく、投資先は慎重に選択しましょう。


来年度から非課税枠拡大の可能性。来年から始める手も

ただし、来年度から非課税枠が120万円になる可能性が高くなっていますので、(来年度の税制改正法案に盛り込まれています)、「来年からNISAを始めよう!」と割り切り、今から投資先について勉強をしてみるのも良いと思います。

また、2015年1月から、金融機関を毎年変更できることになりました。それぞれ扱っている金融商品が違うので、金融機関を変更することにより、それまで購入できなかった商品が購入できるようになります。毎年どの金融機関のどの金融商品を購入するか、ますます頭を悩ませることとなりそうです。


【佐々木 茂樹:ファイナンシャルプランナー】


写真・図を含む元記事はこちら>>


■JIJICOとは?
専門家サイト『マイベストプロ』が開設する専門家による時事ネタコラムサイトです。