「後妻業」がじわりと話題になっている。『後妻業』は、直木賞受賞作家の黒川博行氏が今夏に刊行した犯罪小説。結婚相談所でパートナーを探す高齢者を狙い、その遺産を狙う女性を描いた作品だが、この小説にそっくりな事件が京都で起こった。近年、利用者が増えている「シニア婚活」需要を狙ったかのような犯罪だ。

いくつになっても「結婚できる」と
思っている男性は少なくない?

 11月19日に殺人容疑で逮捕された67歳の女性の身の回りでは、これまで6人の男性が死亡。最初の夫以外の5人の男性は、この女性と結婚もしくは交際が始まってから半年も経たないうちに死亡している。自身の婚姻歴を隠すために転籍を行っていた様子があることや、結婚していながら結婚相談所に通い、「年収1000万円以上の高齢者」を探していたことなどが判明している。取り調べに対して容疑を否認しているといい、今後の捜査が期待される。

 交際していた男性が数ヵ月のうちに次々と亡くなるという異常さが見逃された理由のひとつは、男性たちが60〜70代の高齢者だったということがある。男性たちの死因は脳梗塞や心筋梗塞とされ、検視や解剖が必要な不審死とされなかった。

 女性が2人目の夫と再婚したのは2006年。その後、2008年と2013年にも再婚。そのほか判明しているだけで2008年と2011年に別の男性と交際。全ての男性がその数ヵ月後に死亡している。

 急速に進む高齢化や、婚活サービスが盛り上がる中で「シニア婚活」の需要も高まっているようにみえる。婚活サービスを行うIBJでは、2012年9月から翌年9月までの1年間で会員数は男性が7.9%、女性は12%アップしたという。また、IBJが行った調査(※1)からは、45歳以上のシニア婚活であっても、これまでに結婚経験のない層の申込数が多いことがわかる。

 たとえば、45〜49歳の婚活男性のうち、結婚歴がない人は80.1%。50〜54歳でも68.8%に結婚歴がなかった。比べると女性の方が結婚歴のない人が少なく、45〜49歳の婚活女性のうち、結婚歴がない人は69.8%。50〜54歳では42.2%だった。同サービスでは、「男性は女性と比べて出産の適齢期がないので、いくつになっても『自分は結婚できる』と思っている男性も少なくはなく、また、こういった男性は理想が高く、自分の理想に100%合った女性にめぐり会うまで結婚しないと決めている方もいらっしゃるよう」と分析している。

(※1)今年1月30日に発表した調査レポート「シニア婚活の傾向」。調査対象は同サービス会員の45〜69歳の男女。男性4265名、女性2011名。

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