選挙予測のプロ・飯島勲の見解は?(画像は『秘密ノート〜交渉、スキャンダル消し、橋下対策』プレジデント社より)

写真拡大

 いよいよ衆院選の幕が切って落とされる。マスコミ各社は先の週末に投票行動調査を実施。今週半ばから週末にかけて各党の獲得議席予測が報道される予定だが、それに先がけ、週刊誌や政治評論家が独自の調査をもとに議席予測を公開している。

 これらの予測を見ていると、数字には幅はあるものの、ほぼすべての予測で自民党が議席を減らすという結果がでている。

●「週刊文春」(文藝春秋)11月13日号
232議席(63議席減)〜258議席(37議席減)

●「サンデー毎日」(毎日新聞社)11月23日号 政治ジャーナリスト・鈴木哲夫
254議席(40議席減)〜274議席(20議席減)

●「週刊現代」(講談社)12月6日号 政治アナリスト・伊藤惇夫
40議席〜50議席減らす可能性を示唆

●「週刊ポスト」(小学館)12月6日号 
200議席(95議席減)〜259議席(36議席減)

●政治ジャーナリスト・野上忠興
267議席(27議席減)

●政治評論家・有馬晴海
271議席(23議席減)

 自民党がもっとも減らすパターンでは、60議席以上マイナスで単独過半数割れの可能性を示唆する予測もある。選挙日が近づいて、野党に勢いがないのがわかってくると、さすがにそこまでの予測は影を潜めたが、それでも20議席から40議席の議席減は確実というのが一般的な見方だ。

 だが、ほんとうにそうなのか。実はここにきて、これらの予測は実態とかなり食い違っているのではないか、という見方が流れ始めた。ある政治評論家が匿名を条件にこう語る。

「マスコミが報道している数字はみんな自民党が出している情報に引っ張られている。当初、自民党内部からは『50は減る』『単独過半数ギリギリかも』と、とにかく悲観的な見方ばかりが流れてきていたからね。我々の印象とはずれがあったんだが、自民党の調査がそこまで悪いなら、ということで、下方修正した。ところが、この数字はどうも各候補者や支援者の気のゆるみを防ぐために意図的に流されたものだったようだ。実際の自民党の調査では現有議席確保、うまくいけば、議席増ものぞめるという予測が出ているらしい」

 そんな中、安倍政権に深くコミットしている人物が、大胆な予測を口にして話題になっている。それは、あの飯島勲・内閣参与だ。飯島参与は「週刊文春」の連載で、「自民党が現有議席にさらに上積み」「自民党単独で三百議席も夢じゃないよ」と断言。返す刀で、民主党の枝野幸男、馬淵澄夫、生活の党の小沢一郎、次世代の党の平沼赳夫ら、大物野党議員が当落線上にいることまで指摘したのだ。

 にわかには信じがたいような話だが、飯島参与といえば、小泉首相秘書時代から選挙予測のプロといわれ、マスコミに出るようになってからも予測を外した事はほとんどない。先の政治評論家もこう言う。

「300議席いくどうかわからないが、自民党が現状維持の295議席を確保する可能性はかなり高くなってきた。それに、民主党の大物が何人か落ちるのは確実でしょう。一説には、代表の海江田万里も危ないとさえいわれている」

 まさに、恐怖の予測だが、もっと恐ろしいのは選挙後だ。自民党は野党を切り崩して、さらに勢力を拡大させるのではないかと言われているのだ。そのターゲットとなるのが、直前まで選挙に出ることを示唆しながら、結局、出馬をとりやめた維新の党の共同代表・橋下徹。この裏で、自民との間で合流する事で話ができている可能性があるのだ。全国紙政治部記者が解説する。

「もともと安倍と菅が今回、解散を強行したのは、『野党分断のため』とも言われている。一方の橋下は11月3日のタウンミーティングでも、安倍首相と菅官房長官を『信頼できる』と絶賛するなど、軸足は完全に安倍自民に向いている。しかも、橋下は菅とはかなり親密で、頻繁に連絡を取り合っているからね。出馬とりやめも、菅が間に入る形で、対立していた公明党と手打ちをさせた可能性が高い。実際、維新は大阪の公明党候補者がたっている選挙区には候補者をたてなかっただろ。選挙後のことも橋下―菅ラインで、着々と進めているはずだよ」
 
 安倍自民党が飯島の予測どおりに大勝し、橋下一派、さらに次世代の党が合流すれば、あわせて350議席を超える極右タカ派勢力が誕生する。いよいよ軍国ニッポンの復活が目の前に迫ってきたということらしい。
(野尻民夫)