9月の外国株市場は、英国株がスコットランド独立問題で、香港株が市民デモで大きく下落するなど、政治の動きに翻弄される市場が目立った。一方で、明るい材料が出始めた中国本土株の相場は好調に推移している。

利上げ懸念の後退とアリババ上場でダウ平均が最高値更新

9月の米国株は、17日のFOMC(連邦公開市場委員会)の声明を好感してダウ工業株30種平均が2カ月ぶりに最高値を更新。20日には中国の電子商取引最大手アリババ集団のニューヨーク上場が市場のムードを盛り上げ、3日連続の高値更新となる1万7279ドルをつけた。

FOMCの声明では、量的緩和は10月の次回会合で終了するが、ゼロ金利については緩和終了後も「相当の期間」維持すると表明。利上げ懸念が後退したことで買い安心感が広がった。アリババの上場初日の時価総額は2300億ドルで史上最大規模のIPO(新規株式公開)となった。

スコットランド独立をめぐる住民投票で揺れた英国のFTSE100種平均株価指数は、投票結果が確定し、独立が回避された19日こそ反発したが、9月を通じて2・9%下落した。

同じように政治的リスクが嫌気されて下がったのが香港株。首長にあたる香港行政長官の普通選挙で、中国の意に沿わない候補者が事実上立候補できないようにした中国政府の措置に反発する香港市民らの大規模デモが28日に発生。これを受けて香港のハンセン指数は9月の1カ月間で7・3%下落。3カ月ぶりの安値となった。

対照的に好調だったのが中国本土株。上海総合指数は9月を通じて6・6%上昇した。中国政府が小規模な景気刺激策を打ち出したことに加え、HSBCとマークイットが23

日に発表した9月のPMI(製造業購買担当者景況指数)が予想を上回るなど、明るい指標が出始めたことも相場を押し上げた。上海総合指数は7〜9月で15・4%上昇した。

この記事は「ネットマネー2015年1月号」に掲載されたものです。